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2012年10月26日 (金)

悲喜こもごもの「18歳」

プロ野球界は冷酷なところだな。今年もそんな思いでドラフト会議を見守った。やっぱり何か割り切れないものばかりが残った。大人は、ルールだ、規則だというだろうが、相手は18歳という、まだ未熟な存在だ。大きな夢もあるけど萎んでしまうかもしれないという不安も抱えている。

 

その未熟な若者に大人が値札をつけて競り落とす。値札の額は分からないにしても競り落としてくれた先が自分の願ったところなら万々歳だが、気に入らないところなら闇だ。人生なんてそんなものだ。自分の思いなんてほとんど届かないのが実社会なんだ。人生はあきらめが大切なんだ。大人はそんなことを言う。社会の入口でもう「あきらめろ」なんてひどいことを言う。残酷過ぎないだろうか。

 

嫌いなところには行きたくない。それを貫くなら浪人するか、いったん不本意入団した後でトレードに出してもらうしかない。それもかなわなければあきらめるか、野球人としての選択を断ち切るしかない。もっとも、世の同じ世代の若者たちはもっともっと厳しい選択を迫られている。働く場さえ得るのに苦労している。人生設計さえを描くことができない。不本意でも何とか自分に言い聞かせて働き場を確保し人生をスタートさせる。

 

彼らには高い値札と競り札なんかつけられることもない。たとえは悪いが人買いのような格好で引き取られる。入社拒否なんかしたら二度と人買い人は相手にしてくれない。優れた技能をもって将来の日本プロ野球界を担うことになる逸材たちと何の取り柄もない雑魚たちとは違うんだ…そういわれるだろう。でも、同じ18歳だ。社会を背負う人材としてはそんなに違いはない。大化けする人材だっている。

 

もちろん「選ばれた逸材たち」が順調に成長して金字塔を打ち立てることを願う。大リーグ挑戦の意向を表明している花巻東高の大谷翔平君には初志を貫かせてやりたい。それでも1位に強行指名した日本ハムの栗山監督は何を考えているだ。怒りさえ感ずる。野球解説者としてドラフト制に疑問を投げかけ、「18歳」の一番の理解者であったはずなのに球団の論理を押し通した。大谷に苦悩を与えこそすれ前途を励ますことにはならない。

 

相思相愛というか、期待通りに阪神に交渉権を引き当ててもらった大阪桐蔭高、藤浪晋太郎君の第一声にもびっくりした。決まった球団に行くのが運命と控えめな喜びだったが、目標を聞かれると「引退試合をしてもらえるような選手」と答えた。自分で引退を決められる選手。そのためには結果を残さなければならない。人間的にも尊敬されてこそファンに送ってもらえる…口をついて出る言葉は、もう自分の野球人生の終わり方についてだった。そこまで「18歳」を追い込んでいることを野球界は知るべきだ。

 

川柳「朝囀」 「18」を あげたり下げたり 野球拳    ()

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