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2012年11月29日 (木)

結局は小沢氏にひっかき回される

新党「未来」の仕掛け人が小沢一郎前国民の生活が第一代表だと、まだ分かっていない政治家がいっぱいいる。おめでたい。そんなことでこの生き馬の目を抜くような凄まじい勢力争いを勝ち抜けるわけがない。そのありさまを見やりながら小沢氏は「しめしめ」とほくそ笑んでいるに違いない。

 

今朝(29日)の新聞各紙は、新党「未来」の正式な設立を取り上げて、嘉田由紀子滋賀県知事の代表、環境エネルギー研究所の飯田哲也所長の代表代行就任などを伝えた。その中で小沢氏が執行部入りしないことに驚いたのだろう。「小沢氏無役」「小沢氏、役職なし」と無役で参加することを見出しにも取っていた。すべてが小沢氏の仕立てによる予定路線であることにまだ気づいていない。

 

自ら仕掛けをした時はことさら自分が前面に出ることを避ける。いや、隠そうとする。それが「小沢流」なのだ。日本新党を旗揚げし政権に就いた時も細川護煕氏を総理大臣にして自分は陰に回った。民主党を政権に就けた時も鳩山由紀夫氏を総理にして支え役に回った。自らを一歩退いたところに置くことで自分を慰め哀惜の思いに浸る。それが政治家小沢一郎の「人生美学」なのだ。

 

今度も全く同じことで、「第三極」を引っ張る石原・橋下連合軍の足を止めるのにどうするか思案を重ねた末が「橋下に対決するリベラル嘉田知事」の囲い込みだった。「脱原発」1点で対抗できると読んだ。その背後には世界的な音楽家、自然愛護派の杉本竜一氏や環境愛護派で世代を超えて人気がある俳優の菅原文太氏らがいる。広く支持を集められる嘉田知事を口説いた。新党を旗揚げさせ、そこへ自ら合流する。うまくいった。

 

それに小沢氏には3度目の「怨念の晴らし場」になる。1回目は2009年衆院選―師匠竹下登がリクルート事件で失脚した後の跡目相続で小沢氏を見殺しにした自民党に怨念を晴らすべく政権を奪い取った。そして今回は民主党への怨念晴らしだ。土地購入疑惑に絡んで強制起訴される身になった時、何度となく「小沢切り」を演じた民主党。政権与党を実現した自らに冷淡な民主党。怨念のエネルギーは凄まじい。

 

その「小沢仕掛け」がところどころでこぼれ出ている。新党「未来」の政策要綱は「卒原発」と並んで「中学生以下の子どもに子育て応援券を含む年間31万2000円の手当支給」をうたっている。年間31万2000円ということは月額2万6000円。そうです、小沢氏が2009年衆院選で政権を奪った「中学生まで1人月額2万6000円支給」の子ども手当そのものだ。小沢氏が再び子育て世代にねらいを定めている。

 

今回も小沢氏によって選択の舞台は乱された。3年前に小沢氏によって政権の座に就いた民主党がその小沢氏によって脅かされる。不条理極まる。「第三極」への主導権も吹っ飛んでしまった「維新」は大慌てだ。政治とはかくも個人的かつ私的なものだと感じ入る。そんなものに振り回されるなんてもう結構だ。

 

川柳「朝囀」 あなたしか いないとおだて 小沢流    ()

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