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2013年4月 2日 (火)

新聞、テレビは被災地を守っているか

「東京電力がカンパニー制に移行し、国が進める『発送電分離』の先取りに挑戦します」…テレビをつけるとアナウンサーの声が飛び込んできた。

年度はじめの雰囲気が手伝ったのだろうか、アナウンサーの声がどこかうれしそうに弾んでいたのが気になった。

首を傾げていると広瀬直己社長の「黒字化」を強調する会見が聞こえた。

 

正直、これがあんな大事故を起こした会社の話だろうかと疑った。

原発産業、いや、人類社会の「安全神話」を崩壊し、世界を路頭に迷わせた。

多くの住民を被曝させ健康不安を負わせたままだ。

多くの人が生まれ育ったふるさと、住み慣れたわが家を追い出され、2年たった今もなお30万人余の人が避難生活、難民にさえなっている。

 

そんな哀れな人々の暮らしを知りながら新聞、テレビはなぜそんな報道をするのだろうと正直思った。

社内カンパニー制がそんなに騒がれる経営形態だろうか。

黒字化に全力を挙げるのは被災者への補償や公的資金の返済のために当然だ。

国の方針を先取りして発送電分離に挑戦することがそんなにすごいことか。

 

新聞、テレビの無分別が大切なことを見誤らせてしまうのではないか。

原発事故の原因をすべて大地震、大津波のせいにした東電の当初の改革プランに新聞、テレビは異議を唱えることもしなかった。

被災地から噴き出した批判で練り直した改革プランは、「事前の備えが十分なら防げる事故だった」とまともなものになったのに、新聞、テレビはそれさえ十分にフォローしていない。

 

東電の社内事故調査委員会が自己弁護に終始してきたことをなぜもっと厳しくメディアは批判しないのだろうか。

改革プランの書き直しの先には、柏崎刈羽原発の再稼働許可への期待が込められているのではないかと勘繰るくらいの厳しさがあっていい。

新聞、テレビがその気にならなければ、わが家とふるさとを追われた人たちを守る者はいなくなってしまう。

 

 

川柳「朝囀」 許すのか いつになっても 電力王   ()

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