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2013年7月

2013年7月31日 (水)

あまりに遅過ぎる上村会長の辞任

 道着を抱え道場に向かう子どもたちが心なしかうつむき加減に見える。

上村春樹さん、不祥事に加えてあなたのケジメのつけ方のまずさがそこまで柔道界を傷つけてしまったのです。

辞めればいいのじゃなく、大切なのは辞め方と辞めるタイミングです。

優れた柔術家にしては残念な退き際になりましたね。

 

 上村さん、あなたがそこまで執着、こだわった背景が分かりません。

すべて私にあるとおっしゃっていた責任感でしょうか。

肩書、ポスト、金、名誉…俗物はみんなそこにこだわって生涯を汚してます。

まさか「柔道への愛着」だなんていうじゃないでしょうね。

それなら半年前に身を退いていたでしょう。

 

 国際柔道連盟の会長を呼んできて居座り支援まで言わせましたものね。

あなたの切れ味鋭いワザは圧巻でした。多くの子どもたちがそれを手本にしました。

そのあなたが女子選手に対するコーチたちの体罰、セクハラ、五輪選手の女子大選手への性暴行事件、こともあろう理事によるエレベーター内セクハラ…こんな破廉恥を半年以上も引きずってきたんです。

 

そして6千万円あまりに上る助成金の不正受給です。

寝る時間も惜しんで、身をけずり一心で働いた人々が納めた税金です。

不正に懐に入れるなんて許されるわけがありません。

それさえあなたは見て見ぬふりできたんじゃないのですか。

それは上村さん、あなたの正義感、誠実さをすべて掻き消してしまいました。

 

 私事ながら学生時代、スポーツを通して精神の鍛練を続けてきました。

スポーツは人格を陶冶するという教えを信じてきました。

でも、上村さん、あなたの失態によってすべてがウソだと知りました。

あなたの周辺に居並ぶ全柔連をはじめとした競技組織の幹部も同罪です。

 

あなたを盾にして甘い汁を吸い続ける人たちが多いことも知っています。

でも、それを許していること自体、あなたの指導力のなさです。

日本柔道の凋落はそんな統率力を失った上村体制ゆえかもしれません。

ああ、そうそうあなたがこだわる理由は分かっているんです。

「お山の大将」のあのいい気もちが忘れられないんですよね。

 

 

川柳「朝囀」 ああ哀し 破廉恥生んだ メダル病  ()

 (朝のさえずり)

 

2013年7月30日 (火)

海江田さん、とっくに賞味期限切れてる

 新聞の小窓記事は政治現場の醜さや不甲斐なさを赤裸々に語ってくれる。

今朝は先の参院選で大敗した民主党の海江田万里代表の心境が載っていた。

「毎日、屈辱の中で息をしている」と語っている。

改選44議席のうち当選したのは17議席だった。

結党以来の最低を記録してしまった。

 

 2月の党大会で「刀折れ、矢尽きたときは潔く代表を辞める」と言った。

だが、29日の記者会見では「まだ刀折れ、矢尽きていない」と言って、代表続投に正統性を持たせようと必死だったらしい。

すでに刀折れ、矢尽きているように見えるが、多分、本人の勘違いだろう。

 

 続投に厳しい声があるのは当然だ。

結党以来最低という党戦議席数に落ちた国民審判は重い。

それに東京都議選の惨敗に続いて調整失敗から東京選挙区で議席を失った。

さらには和牛オーナー詐欺事件への関与をめぐる自らの疑惑が晴れていない。

 

こんな失策続きなのに続投を自ら宣言した。

私が立て直しをする、私が…と強調されても信ずる人はいないだろう。

続投を支持するのは周辺で甘い汁を吸おうという役職症候群患者ばかりだ。

さっさと身を退いた細野前幹事長の方がはるかに賢い。

 

海江田代表がまだ刀折れ、矢尽きていないと本当に思っているなら錯覚だ。

多分、非改選の「42議席」とあわせると59議席、堂々と野党第1党の優位にあると感じているのだ。でも、それは錯覚だ。

「42」議席は6年も前に当選した人たちで、いわば「繰り越し」だ。

 

「42」議員が当選の後、民主党は昨年末の総選挙で大惨敗して政権党から陥落、そして先の参院選挙で当選17議席に落ちた。

つまり、「42」議席は6年前の信任を背負っているのかどうか分からない。

もう、とっくの昔に賞味期限切れだろう。

「繰り越し」も保証がない空手形みたいなものかもしれない。

 

川柳「朝囀」 自らの 期限切れには 気づかない ()

 (朝のさえずり)

2013年7月28日 (日)

橋下さん、党の名前を「保身の会」にしたら?

 橋下さん、あなたに思い切った提言をします。

「日本維新の会」という党名を今すぐに「日本保身の会」に変えてください。

辞める気も度胸もないの「辞める」「責任を取る」と格好をつける。

結局は居座り、居直りじゃないか。

そんなことで政治改革なんかできるわけないでしょう。

 

 厳しいことを言うようだが、政党はあなただけのものではない。

その公表された信念、政策に支援者の輪が広がる。

その時にはもう政党は公のもの、つまり公党です。

そのリーダーはそこに集まる支援者に対しても重い責任を背負うんです。

釈迦に説法かもしれないが、そのことがお分かりでしょうか。

 

 「辞める」「責任を取る」と言うのは「免罪符」を得る便法じゃないのか。

「辞める」と言うだけで責任を取ったことになる、そう思ってるのではないか。

辞める、責任を取るというのはそんなにたやすいことじゃない。

だから、それを口にする時は決死の覚悟でなければならない。

あなたの発言がその「辞任偽装」でなかった証拠がどこにありますか。

 

 44人も立候補した参院選は当選わずか8人、はっきり敗戦です。

6月の東京都議選でも惨敗し、公党のリーダーの役割を果たしていない。

従軍慰安婦発言に対しては責任どころか開き直りさえ続けてきた。

わずか2時間ばかり、それも仲間内ともいうべき執行委員会の慰留で翻意だなんて単なる儀式に過ぎない。

 

 元々、政党間の選挙協力で議席を確保するなんていうのがごまかしだと思うが、その野党間の協力体制作りのため代表にとどまるなんて意味が分からない。

要するにポーズを作って反省しているように見せかけるだけだ。

責任は感ずるものじゃなく、取るものだとは党の片山虎之助さんの言葉だ。

今度、「責任」と言う言葉を発する時は間違っても居座りはしないでほしい。

「保身の会」の汚名をぬぐうのは橋下さん、あなたの全責任だ。

 

川柳「朝囀」 「辞めます」は 免罪符取りの 常套句  ()

 (朝のさえずり)

2013年7月26日 (金)

地に墜ちた東大、盗人あり詐欺師あり

 研究論文をねつ造する教授がいるわ、研究費をだまし取る教授がいるわ、いやはやわが国最高の学府たる東京大学はどうなってしまったんだ。

学習量と記憶量で選別し知の頂点と自惚れている間に教える側が頭も心も空洞化し、善悪の見境もない人たちの塔になり下がってしまったらしい。

 

 架空の研究費を請求して国民の税金をかすめ取った政策ビジョン研究センター、秋山昌範元教授の犯行手口はいとも幼稚だ。皮肉を込めれば東大の研究所長としてはお粗末すぎる。元教授となっているのは悪事がバレて退職したからだ。

研究事業を業者に発注したことにして納品書と請求書を作って大学に提出しウソの研究費をだまし取った。判明しただけで2180万円、大金だ。

 

 もう1つは分子細胞生物学研究所の加藤茂明元教授グループによる論文改ざん事件だ。あやしいというので大学の調査委員会が過去16年さかのぼって調べたところ、165本の論文のうち何と43本が改ざん、ねつ造だった。

もちろん、すべて撤回されて紙切れにされるが、驚いて口が塞がらん。

相当に組織の腐敗が進んでいるに違いない。

 

 なぜかって論文はいずれも多くの研究者がかかわった共同研究であり、なぜ不正が繰り返され、見逃されてきたのかだ。

同一画像の使い回しや反転して別の画像に見せかけるようなことをしていたといい、意図的かつ悪質だ。

東大の医学系研究者が誰もそれに気づかないなんてあり得ないじゃないか。

 

 東大の学術研究に対する社会的信用は根底から損なわれた。

若い研究者たちを失望させたことも罪深い。

不正に受給した研究費は返還してもらうこともあり得ると文部科学省は言っているが、たわけたことを言ってるな…返還させるのは当然だ。

大学人もたちが悪くなった…こんな出来そこないの大学人が次代の担い手を作れるのか。学生たちによる評価が常識化するのも無理ない。

 

 

 川柳「朝囀」 赤門を 盗っ人詐欺師 かっ歩する  ()

 (朝のさえずり)

 

2013年7月25日 (木)

無責任、今や液体評論の国だ

 新聞、テレビ各社が野党に団結、結束を呼び掛ける報道を展開している。

「ねじれ」が解消して与党政治の流れが良くなることが気に入らないらしい。

国会審議が止まって日銭何億円という税金の無駄づかいをさせたいらしい。

平たくいえば政治がうまくいくことが嫌いなのだ。

 

 民主党、日本維新の会、みんなの党の中堅・若手議員が会合を持つ計画であることを鬼の首でも取ったように喜んでいる。

もちろん、自・公の安定与党の前に立ちはだかる勢力が登場することを期待してのことだろう。参院選の世論調査で自民圧勝の傾向が浮かび上がると「これは大変だ。何としても阻止しなければ…」と気色ばんだ。

 

 それからというもの自民一強、与党安定数に対抗させるべく、独走、暴走を許すなの論調一色だ。そして野党には「結束せよ」「団結せよ」と叫び続けている。

冗談ではない、国を取り巻く現下の状況が見えないのか。

アジアの隣人から領海、領土を脅かされ、一触即発の危うさにある。

経済政策だっていつ足もとを揺さぶられるか分からない情勢だ。

 

 TPPだって与野党対決の政争の具じゃなく国をあげての改革テーマ。

政権を倒す前に国を崩壊させるようなことになっては困るだろう。

野党に求められるのは国難を切り抜けるために与党に協力することである。

そのために国民は投票によって与党に数を与え、ねじれを解消したのだ。

政局づくりにうかうかと乗せられていれば気がついた時は政党がないだろう。

 

 危機感も緊迫感もない現下の状況をあえて液体評論の時代と命名する。

長い平和と過保護の時代が作り出した根なし草評論の時代だ。

政治家にいたずらに政権交代論を説かれ、その方便づくりを許してしまうのは国民が民主主義の主人公になっていない証明だ。

その危うさに気づいてもいない液体評論士たちに乗せられるな。

 

 

川柳「朝囀」 国亡びて 暴論ありが そこにある  ()

 (朝のさえずり)

 

信じられない小沢氏の平野批判

 今日はブログじゃなく参院選のフロクを書くことにする。

改選議席6人がすべて落選、神通力を完全に失った人だから目くじら立てることもないが、語っていることが癪にさわる。

もちろん生活の党の小沢一郎代表のことだ。

 

癪にさわることの一つはこれだ。

地元の岩手選挙区から無所属で当選した平野達男前復興相に対する批判の言葉、「私の政治家、人間としての生きざまから考えると信じられない」というひと言だ。えっ?なに、なに…その言葉、よく言うよな! 一瞬、そう思った。

 

 平野氏が民主党政権の大臣経験者でありながら自民党に接近して当選したことを節操がないと言っているのだ。

小沢さん、あなたはそんなことしませんものね。

世話になった人や党に恩を仇で返すようなことをしませんでしたものね。

 

 そういって小沢さんに言葉を返してやりたい。

40代半ばで田中角栄さんに自民党の幹事長に引き上げてもらいました。

保守政界の中枢で権力を思う存分振るわせてもらいました。

それが竹下登首相がリクルート事件で失脚し、党内に支持基盤を失うと自民党に砂をかけ一族郎党を率いて党を捨てました。

 

 それからは自民党を政権の座から引きずり下ろすことに怨念を燃やしました。

保守の権力中枢にいた人が、日本の統治構造転覆をめざした集団と徒党を組んで政権を奪った…2009年政権交代総選挙です。

田中角栄さんがロッキード事件で倒れ植物人間状態の苦境にある時、それを見捨てて経世会を旗上げ、そのリーダーに竹下さんを据えましたね。

 

 その人が平野さんの国替え出馬に「人間としての生きざまから考えると信じられない」なんて、よく言いますね。

長い間政治記者をしてきた私には冥土へのみやげ話にもなりません。

小沢さん、少し前までは声をかけられれば「オラが先生」と有頂天になっていた地元の人も多かったでしょう。

でも、そんな人はもう1人もいません。

 

 

 川柳「朝囀」 引かれ者の 小うたのような 声ばかり  ()

 (朝のさえずり)

 

2013年7月24日 (水)

何たる無礼、首相の辞任要求も蹴った上村会長

 安倍首相も随分、軽量扱いされたもんだ。

8月末までに責任の所在を明らかにして体制を再構築するよう首相から勧告書を突付けられた全日本柔道連盟の上村春樹会長は、すぐにはやれない、10月の理事会がメドだとはね返した。

 

 勧告書を渡したのが女性大臣の稲田朋美行革担当相だったから、甘く見たんだという声もあるが、そうじゃない。

だらだらと居すわりつづけてきた経過を見ると上村会長という人は不祥事に対する罪の意識というか、事態の深刻さに対する意識が弱いんだなと思う。

他人に対してもそうだが、自らに対しても甘い。

 

 全日本女子チームに対する体罰やセクハラだけでも辞任だ。

それが五輪連覇の男子選手による女子大選手への性暴力事件、さらに理事による女子選手へのエレベーター内セクハラ事件、加えて6千万円余りに上る助成金不正受給事件である。これだけの不名誉が重なれば普通の神経なら即引責辞任だ。

仮に慰留されてもとどまらない。

 

 スポーツマン、それも心技体の調和を信条とする柔の道をきわめる身だ。

それがノラリクラリと策を弄し、国際柔道連盟のトップを呼んで続投支援を発言させるという手の込んだことまでやった。

現役時代の名声もとっくに剥げ落ちてしまった。

わが国柔道界の名誉さえ危ういところに来てしまった。

 

 「責任はすべて私にある」。そのひと言がクセモノだ。

柔道界、あるいは連盟内からの追及を鈍らせる。

それでもここにきて連盟内から即刻辞任すべしとの声も出はじめた。

日本柔道を守ろうとするなら内部から迅速な辞任、体制一新を取り付けるべきだ。

それにしても意気地がないのがスポーツジャーナリズムだ。

こんな不祥事に目をつぶっていて、いつ正義を叫ぶつもりだ。

 

 

川柳「朝囀」 心技体 ないものねだり 柔道界  ()

 (朝のさえずり)

海江田代表の続投談合に異議あり

 民主党の海江田万里代表が参院選の惨敗を踏み倒して続投だという。

その理由がふるってる…混乱を避け、再建に全力をあげるためだそうだ。

 

一見、理にかなった説明のように聞こえるが、考えるとおかしい。

改選議席44を17、結党以来の最低の議席まで落とした国民審判は重い。

党の政治運営、幹部の指導力を否定し人事の一新を求めたものだ。

 

 それを続投というのは、国民審判に盾突くもので、民主党が党是のように掲げる「民意尊重」に反していないか。

混乱を避けるどころか、国民を混乱させるはなしだ。

 

一方では公認を外された候補を応援した菅直人元総理に離党を突き付ける。

尖閣諸島をめぐって中国側を利するような発言を繰り返した鳩山由紀夫元総理にも党除籍を迫るともいわれる。

元総理というにはあまりにお粗末な2人だから、厳しい処分があるのは当然だろうが、海江田さんにその資格があるかどうか疑問がある。

 

 あの和牛オーナー詐欺事件への関与をめぐる疑惑が晴れていない。

「実質は年利9%になる」「利益は申し込み時に確定だからリスクはゼロだ」などと宣伝し、多くの人がそれを信用して投資した。

被害を受けた30人から6億円の賠償訴訟を起こされている。

政治家になる前だったとはいえ、逃げられないだろう。

 

 自分の過去には頬かむりして、他人の過ちには鉄拳を振りあげるなんていうことが許されるだろうか。

もっともそれに対して新聞、テレビは噛みつくでもないし、批判一つしない。

そんなぬるま湯の中で政治家が身を凍らせて襟をただすはずがない。

細野幹事長が辞任を決断した対極での海江田続投には違和感いっぱいだ。

 

 

川柳「朝囀」 すぐ決まる 保身のための 裏談合  ()

 (朝のさえずり) 

2013年7月23日 (火)

細野幹事長は本当に辞めるのか

 辞める、辞めるといって、辞めた政治家は滅多にいない。

辞表を出した後、それを押し返してもらって居座る。

民間でも官界でも政界でもよくみられる茶番劇、いわゆる引責偽装である。

民主党の細野豪志幹事長の辞任宣言、辞表提出はそれとは違うのかどうか。

 

 東京選挙区で負けたら責任とって幹事長を辞めると言っていた。

その通り負けて議席を失ったのだから辞めるのが当然だ。

細野氏は22日、結党以来の厳しい結果であり、責任を取りたいと辞表を出した。

だが、海江田万里代表らが慰留し、結論は先延ばしになった。

 

選挙終了後、早々と海江田代表の続投を決め、代表自身も「改革はまだ道半ばだ」と脳天気なことを言っていた。続投に対する異論は党内にない。

新聞各紙は、続投なんてとんでもない、解党的出直しを迫られているのに危機感ゼロだと扱き下ろしている。

そんな連中に慰留されて居座るようじゃ、細野氏の先も知れている。

 

 細野氏は、自分自身が身を退くことで海江田氏への責任論を封じたいと周辺に説明しているそうだが、少しカッコ良過ぎないか。

身を捨ててこそ浮かぶ瀬あり、それとも自己犠牲の美学ですか。

どっちもきれい過ぎるじゃありませんか。

改選議席44を最低の17議席まで減らした責任はどうするんですか。

 

 党公認から漏れた候補を応援して邪魔した菅直人元首相は憎ったらしいでしょう。怒る気持ちはよく分かります。

でも、辞表提出とあわせて反党者処分の要求では自分のカンダイを落とします。

男は黙って去るものじゃないでしょうか。

その勇気もそうだが、細野氏の潔さに支持を寄せる人は多いはずだ。

 

 その固い辞意を貫いて政治家としての決意を見せるときだろう。

目の前の損得にばかりこだわる党の姿勢を中から改める声こそ必要だ。

本当に党の再生を願うなら保身集団に取り込まれないことだ。

奇をてらう政策や戦術で党勢回復が見込める党情ではないとあえて申し上げる。

メディアの餌食になっているいとまはないはずだ。

 

 

川柳「朝囀」 政界は 「辞める」が居座る 合い言葉  ()

 (朝のさえずり) 

 

2013年7月22日 (月)

参院選、敗北者は批判と誹謗混同のジャーナリズム

 新聞、テレビが自民党批判を強めれば強めるほど国民は自民党支持を強めた。「自民圧勝」「ねじれ解消」はその紛れもない結果であり、事実をねじ曲げようとした誤ったジャーナリズムへの警鐘だろう。

 

 自民党がねじれ解消を掲げると新聞、テレビが噛み付いた。

与党の暴走を止める防波堤だ、ねじれたままがいいとふれ回った。

明らかに選挙妨害だが、妨害になるどころか、反発となって自民圧勝を演出した。

 

 先の国会の最終日、民主党など野党が数で多数を占める参議院で首相問責決議を可決して審議をとめ、脱原発に向かう電気事業法改正、貧困にあえぐ人々を救済する生活保護法改正と重要法案を廃案にしてしまった。

国会が法律づくりを放り出し、政争にうつつを抜かした瞬間だ。

 

国民の目は節穴ではない。騙されはしない。

国民主体の政治なんてウソばっかり、自分たちの利益優先じゃないか。弱者にやさしい政治なんて口ばっかりじゃないか。数の優位、「ねじれ」を駆け引きに使ってるのは野党じゃないか。国民はそう見届けて、審判を下したのだ。

 

 アベノミクスに対する論評だって同じだ。

最初から最後まで「アベノミクスはホンモノか」「アベノミクスの後がこわい」…などと不安をあおる論評が続いた。これも選挙妨害そのものだ。

経済は生き物、金融事情は東京、ロンドン、ニューヨークの投資家の心のおきどころでめまぐるしく変わる。

 

 心配をそのまま論評にして不安をまき散らす…明らかにアベノミクスに対する国民人気を壊そうという魂胆だ。だが、国民はおどらされず、むしろ期待感で支持を強めた。報酬1億円超の上場企業の役員が300人に迫るという景況回復の方が批判論調よりずっと信用できるというわけだ。

今参院選で敗北したのは、他ならぬ批判と誹謗を混同したジャーナリズムだ。

 

 

川柳「朝囀」 やめるはず 居座り豹変 常なれど  () 

(朝のさえずり)

2013年7月19日 (金)

加藤コミッショナー不信任は当然だ

 プロ野球のボールが飛びやすいものに変わったことを日本プロ野球機構が公表しなかった問題で選手会は札幌で開いた総会で加藤良三コミッショナーを不信任とすることを確認した。

 

 きわめて当然の話だ。

ボールが変わったことを知らなかった上、その責任を問われたら事務局が教えなかったからだ、と責任逃れを平然とする。

その上、統率力・掌握力を問われると「不祥事とは思っていない」と開き直った。

選手やファンのことなんか頭の隅にもない。

 

 何度も繰り返すが、プロ野球は観客から料金を取って試合を見せる。

子どもたちには正義やフェアプレーの精神を教える教育の場でもある。

コミッショナーはそのプロ興業が間違いなく行われるための最高責任者だ。

その下す決定は最高、最終の決定であり、選手たちに必ず伝えなければならない。

だから、年間2400円万円もの高額報酬が払われるのだ。

 

 報酬だけ懐に入れて責任も取らない、義務も果たさないのでは詐欺だ。

外務省の高官時代、北朝鮮による拉致被害者の家族会が救出陳情に訪れるといつも迷惑顔でつれなかった、と家族会の人たちは嘆いた。

そんな人情味の薄い人が選手やファンのことなんか気遣うはずがない。

そのことがずっと気になっていた。

 

 その人をコミッショナーに選んだ球団のオーナーたちはどう考えてるのか。

その人の人間性は後回しで経歴や役柄で人を評価する肩書主義の過ちだと思う。

官界や法曹界、著名人に頼っていれば間違いない…自ら球界を一歩引いたところに置くことを美徳とするところにつまずきの元があるのではないか。

それ自体が選手やファンを軽視するものである。

 

 こういう無責任をスポーツ界から追放するのは時間がかかる。

それは肩書、役職と高禄に群がる「スポーツ貴族」病で汚染されているからだ。

権力・統率力に座した者はその後をさまざまな役職で足り歩くのが一般化している。

役人の「わたり」と同じスポーツ界の「わたり」である。

あしき慣例をぶち破ることができるかどうかは選手会の頑張りにかかっている。

 

川柳「朝囀」 不祥事は 事務局のせい 天の声  ()

 (朝のさえずり)

 

 

 

2013年7月18日 (木)

参院選狂想曲に浮かれているときか

 原因、背景に何があったのか知らないが、16歳の少年少女たちが仲間の一人に集団暴行を加えて殺し、山の中に棄てた。

現場ではじめて出会ったばかりだというのに暴行に加わった者もいる。

広島県呉市の少女遺体遺棄事件は、捜査が進むにつれて人を人とも思わぬ若者たちの軽薄な生命倫理が浮かび上がっている。

 

 16歳といえば4か月前にはまだ中学生だった。

彼や彼女たちはどんな中学生だったのだろうか。

明るく元気に学び合い、クラブ活動に汗を流し、笑ったり泣いたり、天真爛漫な一人ひとりだったに違いない。

それがなぜ人、それも友を虫ケラのように殺して棄てるように豹変したのか。

 

 小中学校に目を移せば次々と心配事が起きている。

いじめ防止対策推進法などという法律まで作ったのに一向になくならない。

「死ぬ」「消えろ」と言われた中学生がマンションから飛び降りて死んでいる。

学校はいじめの事実を受け入れたくないから生徒への聴き取り調査だと言って時間稼ぎをする。

中にはいじめに加担しながらそれを否定する卑怯な教師もいる。

 

 次の時代を担う若者たちがここまで狂気を帯び、一方で傷ついてしまっているのに教育界は何もなかったように沈黙している。

肝心の政治は、選挙という欠くべからざる国事とはいえ、参院選狂想曲にうつつをぬかしている。

働き場のない若者たちがあふれ出ており、少女を殺した少年少女たちも大部分が「無職」だという。

 

 少年少女たちのこんな凶悪事件をかばうつもりは毛頭ないが、少年少女を社会から抜け落ちたままにしていないかと心配になる。

銀の匙をくわえて生まれてきた一部の人間だけが既得権に守られて生きていく…貧しきは貧しいままに日かげをとぼとぼと生涯をたどる。

そういう社会になっていないだろうか。

そんな社会の吹き溜まりに次代の担い手たちを追い込んではならない。

 

 

川柳「朝囀」エライ人 なぜか次代に 目が向かず  ()

2013年7月17日 (水)

批判と誹謗混同した政治評論

 与党はその行使する権力の大きさゆえ牽制されるのは仕方がない。

それにしても参院選審判を前に自民党に向けられるメディアの攻撃はすごい。

党、与党としてめざす衆参「ねじれ」の解消さえ許すまいという論調だ。

親の仇のように叩けるところだけ狙っているのか。

批判と誹謗を混同していないか。

 

 「ねじれに終止符を打たねばならない」。

与党の訴えは何も批判される筋合いのものではない。

参院の数を盾にして首相問責決議案を可決、重要法案を廃案に追い込んだ野党。

与党の時は参院を政局の府に貶める邪道と叫んだのに野党になったら平気でやる。

それを責めるべきメディアなのに論調がおかしな方向を向いている。

 

 野党時代の自民党も同じ愚かを演じたことを首相は忘れた、と揶揄する。

2007年参院選を大勝し、ねじれを引き寄せた当時の小沢民主党は参院でことごとく法案をつぶし、テロ対策特別措置法に伴うインド洋上での給油活動法案の延長をつぶした。

さらに日銀総裁人事の国会同意を蹴って、中央銀行総裁を長きにわたって空席にするという異常事態を演出した。

 

 議会制民主主義を無視した小沢民主党の力ずくの暴政を批判するのが先、いや、すべてじゃないだろうか。

政権を奪うために参議院を政局の府に貶め、さらに財源保証のないマニフェスト、バラマキによって民意を籠絡した悪政にひと言も触れず、ただ、ひたすら政権党、与党の行動を攻撃するやり方は公平を欠いている。

 

 多数の勢力を抱えた与党が悪で、弱小勢力の野党が正義のような誤ったイメージを刷り込む報道、論評は政治嫌いを育てるだけだ。

叩きやすいものを叩くやり方なら素人でもできる。

豊富な経験とそこから導き出された優れた見識の持ち主らしい評論を期待しているのは私だけではないだろう。

メディアはその期待の半分もこたえていない。

 

 

川柳「朝囀」 強すぎて にくまれること いつの世も  ()

 

 

 

 

 

2013年7月15日 (月)

暴走老人の妄言をゆるしておくのか

 (北朝鮮に拉致された横田めぐみちゃんは)非常に日本的な美人だから、強引に結婚させられて、子どもまで産まされた。誰かえらい人のお妾(めかけ)さんになっているに違いない」

 

 横浜市の街頭演説で日本維新の会の石原慎太郎共同代表は街行く人たちに向かってそう叫んだ。

もちろん、誰も確認した話ではない。

当の石原共同代表も確証があってのことではない、いわば口から出まかせだ。

 

この演説を聞いた人々がどう受け止めたかは語るまでもない。

新聞、テレビはカラスの行水のように一語片言で片づけた。

 

 なぜだろう。

騒ぎ立てて問題を広げるには相手がわるいと思っているのか。

めぐみさんをひどく傷つける不適切な発言だという意識がないのか。

それとも拉致問題をその程度にしか受け止めていないのか。

 

 くやしいがそのいずれもが当てはまるのが今の日本だろう。

 

 自分のことで精いっぱい、ゆとりがないというのか。

いや、ないものねだりのように「年の言葉」に絆(きずな)が定着してしまったことを考えても、人のつながりは誠にはかない。

 

人情は紙のごとく薄っぺらなのだ。

暴走老人の妄言と片づけるにはあまりに無神経じゃないか。

 

 めぐみちゃんのご両親は「想像で言われては苦痛です」と悲しんでいると聞いた。

心を文字にする作家であり、政界の新しい流れを呼び込む公党のリーダーだ。

人の痛みも悲しみもわきまえているから人の上に立てるのではないのか。

 

過ちを素直に受け入れてこそ指導者だ。

一日も早く非を認め、横田さん夫妻に詫びるべきだ。

国民も拉致も妄言も許さないぞと声をあげるべきだ。

 

 

川柳「朝囀」 選挙どき 頭と心 からっぽさ  ()

2013年7月14日 (日)

菅さん、あなたをたたきましょう…タントンタントン

 世の中にはアッと驚くような例えをする人がいる。

ダジャレで済ますには惜しい出来栄えばかりだ。

新聞の読者欄に載っていた一例を紹介しよう。

 

『連日批判』 菅さん、あなたをたたきましょう……

               ―細野幹事長 (武蔵村山・武蔵坊)

 

 西條八十作詞、中山晋平作曲の童謡『肩たたき』、♪母さん、お肩をたたきましょう♪をもじったものだ。

今、進行中の参議院選挙戦で民主党の菅直人前首相が公認から外された候補者を応援して邪魔したり、選挙態勢に文句つけたりしている。

支持率が低迷で少々あせり気味のところへ茶々を入れられて怒り心頭の細野幹事長がカッカしている。

 

 少し黙っていろ! なんていうのは朝めし前で、さっさと引退したらどうだと言わんばかりに「菅たたき」をやっている。

それを読者がもじって、「菅さん、あなたをたたきましょう」と韻を踏んだのだ。

その先は新聞には出てないが、♪母さん、白髪がありますね♪の部分は「菅さん、白髪がありますね」となり、♪母さん、そんなにいい気もち♪の部分は「菅さん、そんなに気持ち?」いったところだろう。

 

 それにしてもどっちが悪いのか見方はいろいろだろうが、使い捨てはどこの世界も同じなんだなあとつくづく思う。

舌禍がたたったとはいえ鳩山元首相は辞職とともに党からつまはじきにされ、野田元首相も相手にされず引きこもり、菅さんは袋叩きにされたあげく、替え歌にまでされてしまう。

 

 人情もへったくれもない、こんな冷酷な人たちが弱き者を助け、貧しき者を支える国民重視の政治なんか本当にやれるのだろうか。

自らの地位に恋々とし、権力をにぎることにすべてをかけているようで、国民の暮らしなど目に入らないだろう。

役にも立たん元首相なんかに目くじら立てているより、東日本大震災の被災地に入って、来春、桜が咲くころには仮設から出れるよう約束してやってください。

その方がずっと気持ちがいいでしょう。

 

 

川柳「朝囀」 ああ悲し てんで勝手 種まく政治  ()

 

 

 

 

2013年7月12日 (金)

またいたましいいじめ死…教育界は目をさませ!

 名古屋の中学で男子生徒(13)がマンションから飛び降りて自殺した。

わざわざ自宅近くのマンションまで行って死んでいる。

死ぬ直前にクラスの仲間から「死ね」と言われていた。

ノートに自殺をほのめかす書き込みが残されていた。

 

 それでも学校も教育委員会も「いじめ死」を受け入れたくないのだろう。

 

 生徒の死を悼む言葉は後回し、教師や生徒たちへの聞き取り調査だと言っている。

人の命、生徒の命の重さをどこまで受け止めているのか分からない。

学校は今や人を育てつくるところではなく破壊する場になり下がっている。

 

 報道されていることだけで判断しても随分、残酷じゃないか。

クラスの仲間に「死ね」と言われ、男子生徒が「死んでやる」と言い返すと、居合わせた担任教師が「死ぬ気もないのに、そんなこと言うな」と制したという。

男子生徒を直接死に追いやったともいうべき担任の言葉だ。

もちろん、担任は発言を否定しているそうだが…

 

 東京・中野区の中学校で男子生徒が自殺した「お葬式ごっこ」を思い出した。

欠席した男子生徒の机の上に線香を立て、「安らかに」という寄せ書きをしてクラスの仲間が面白がっていた、あの事件だ。

クラス担任の先生までそれに加わっていたのを知った男子生徒は生きる望みを断たれ、自ら生涯を閉じた。

 

 その事件とどこか似ている。

教師が苦しむ子どもを守るとりでになっていないことだ。

 

 いや、守っているというなら、こんな残酷を繰り返さないで欲しい。

教育と名のつく世界に身を置く者がこれほど非力な時代はかつてなかった。

教育者を名乗れるか、静カに考えてみてほしい。

師たる者が「いじめ防止推進法」なんて法律に頼っていてどうするんだ。

 

 

川柳「朝囀」 出世道 路傍に子ども 放り出し  ()

2013年7月 9日 (火)

私たちは偉大な生き証人を失った

 私たちは大きな知識と経験の宝を失った。

東京電力福島第一原発元所長だった吉田昌郎さんの死だ。

そんな重篤な病魔に侵され苦しんでいたとは多くの人が知らなかっただろう。

吉田さんが原発事故の真実はこうだったと語れる日をなぜ用意してやらなかった。

神は時にむごいことをする。

 

未曾有の原発事故の現場で体を張って陣頭指揮した。

恐らく世界でもそんな危険を背負って原発と向き合った人はいないだろう。

絶対に安全だ、事故なんか起こらない…安全神話を必死で守ろうとした。

もちろん、それは1人でも犠牲者を出してはならないという掟を守らねばならなかったからだ。

 

 その地獄の底を見るような恐怖の中で寿命を縮めたのかもしれない。

原子炉格納容器の爆発はあるわけがない。

そう信じてきた吉田さんに圧力計の針は容赦なく高いメモリを刻んだ。

冷却だ、早く冷やせ! 絶叫しながら海水注入を独断した。

首相官邸で菅首相が海水注入の是非を叫ぼうが耳には入らない。

 

 大学の同窓をよしみに些細な質問や茶々を入れてくる首相に「つまらん事ばかり言ってくるな」と苦言を呈した。

原子力と対峙する者として命を張った吉田さんには首相も大臣もなかった。

東電本社のトップにさえ横やりを入れさせなかった。

本社の経営陣は怒り心頭の場面さえあった。

 

 吉田さんが身をもって演じた体験はこれから原発政策を進める上でかけがえのないものになったはずだ。

安全神話が崩壊する生々しい様を目の当りにし、それと戦うなどという体験‣知見は求めても得られるものではない。

残された一言一句を吟味し原発政策に生かすことが死を賭した吉田さんを弔い、新たな道しるべを開くことになるだろう。

 

川柳「朝囀」 シナリオに ない道筋を 渡り切る  ()

 

狂気だ…サッカーで審判の首を落として白日にさらす

 人間の狂気はどこまでエスカレートするか想像もつかない。

ブラジルでアマチュアサッカーの試合中、退場処分に反発した選手を審判が持っていたナイフで刺した。

選手が病院へ運ばれる途中で死亡したため、選手の仲間たちが怒って審判を逆襲して首を切り落とし、くいの上にさらすという事件が起きたという。

 

共同電は国内外に衝撃が広がっていると伝えているが、それはそうだろう。

ブラジルは来年のワールドカップ・サッカーの開催国だ。

こんな事件が起きるような危険な国で予定通り開催できるのか。

開催したとして選手たちは安心して試合ができるのか。

審判のジャッジに文句をつけて騒がれたら試合どころじゃない。

 

ブラジルではサッカー試合に絡んだ暴動はたびたび起きている。

昨年12月にはブラジル杯の優勝パレードの列に車やバイクで現われた男たちが銃を乱射して8人の死者が出た。

先のコンフェデレーション大会もワールドカップ大会への抗議デモがエスカレートする中で行われ一時参加を見合わせた国もあった。

 

昨年2月にはエジプトの話だが観客同士が衝突して74人が死んだ。

その主犯格の21人に今年1月死刑判決が下されると支援者が刑務所に詰めかけて警官隊と衝突し22人が死ぬという事件が起きている。

特異なできごとを一般化して騒ぎ立てるなと言われるかもしれないが、こんなむごいできごとが頻発しているのに黙っているわけにはいかないだろう。

 

 ブラジルの政府やサッカー関係当局は一層の治安対策の強化を迫られるどころか、万一の事態の責任が取れないようならワールドカップ・サッカーもオリンピックも開催国を返上すべきだ。

 プレーをする選手らはもちろんのこと世界から迎える観客に安全、安心を保障できないような国にホスト国の資格はない。

サッカー最強国の誇りがあるなら国家として世界に安全・安心を約束せよ。

 

 川柳「朝囀」 ボール蹴り 命をかけて やる愚か  ()

2013年7月 8日 (月)

大川小の痛恨…助かるべき子らを助けられなかった

 3・11大震災で児童の7割が死亡・行方不明になった石巻市大川小学校の事故検証委員会の中間報告をどれだけの全国の教職員が見聞きしただろうか。

恐らく同じような環境の小中学校は数えきれないに違いない。

そして安政トラフ大地震の被害想定で同じような大津波の危険にさらされている学校が多いだろう。

 

 だが、ほとんどの学校、大部分の教職員はその危険が自らの学校、子どもたちに迫っているという認識はないのではないか。

いや、そんなことはない、夜もゆっくり休めないほど対応に苦慮しているという地域や先生たちもあるだろう。

特に海岸や河口近くに位置する学校では気が気ではないだろう。

 

 そうは言っても検証委員会の中間報告を聞くとどんなに備えても十分だということはないと思い知らされる。

震災当時の教職員13人のうち8人が大川小での勤務が2年未満で、周辺の地域状況を熟知していなかったということが分かった。

だから、津波も意識せず、その避難訓練もやっていなかった。

 

 それだけではない。

訓練を重ねて逃げ道や逃げ先をあらかじめつかんであれば、素早く避難できるのに、その場に及んでどこへ逃げる、どの道から逃げるかで議論し合う始末だ。

そこへ子どもを引き取りに来た親たちとのやり取り、名前の確認で時間を奪われた。

津波襲来まで50分以上あったのに学校の外へ子どもたちが出た時には黒い津波の濁流がすぐ近くへ迫っていた。

 

子どもたちは避難開始10分で津波にのまれてしまった。

子ども同士、手をつないだまま泣き叫びながら濁流に消えて行った。

訓練をしていないから万一の時の課題も分からない。

課題や問題点が分からないから危機管理のマニュアルもしっかりできない。

子どもたちは「助かる可能性」がいくらもあっただろうに備えが十分でなかったために悲しい最期をとげた。

 

3・11から2年あまり、人間である以上、ある程度の緊張感や関心のゆるみは仕方ないかもしれない。

だが、大勢の子どもをあずかる学校は安全・安心のとりででなければならない。

2度と大川小の悲劇を繰り返してはならない。

それだけの覚悟が全国の学校、教職員にあるか。

非常にこころもとない状況にあると言わねばならない。

 

川柳「朝囀」 ああ悲し 手をとり叫び 消えし子ら  () 

2013年7月 4日 (木)

国民の心にまで穴開けるネット選挙元年

 言ってることが分かんねえやなあ…参院選の公示でマイクを向けられた江戸っ子がそう吐き捨てていた。

マニフェストはどこへ行ったんだ。

原発、憲法さえどこかへ消えちゃった。

本当に「分かんねえやな」と言いたいような変わりようだ。

 

 円安・株高による収益好転で企業が活力を取り戻し、夏のボーナスは軒並み増額だというのに、野党はアベノミクスの欺瞞性を問うなんて叫んでいる。

支持者たちも腑に落ちない様子で遊説カーを迎えている。

「オラが先生」おかしくなっちまったんじゃないかと怪訝な顔をしている。

おかしくなったんじゃなく駆け引きばかりしてるから政策が分からないんです。

 

 野党第一党の海江田民主党代表は「はっきり言って参院選は政権を取りに行く選挙じゃない。与党の暴走を止める選挙だ」なんて言ってる。

最初から負けを覚悟したというか、あきらめた格好だ。

政策論なんか展開する気力もない。

こんな選挙のために2000億円もの血税が消える。

 

 中尾彬のマフラーじゃあるまいに「ねじれだ」「ねじれ戻しだ」と騒いでる。

徹夜マージャンじゃあるまいに「一人勝ちはさせないぞ」と叫んでいる。

おまけにインターネットだメルマガだ、フェイスブックだツイッターだとネット空間をばら撒き公約が飛び交う、仮想選挙だ。

ははあ…マニフェストが消えた理由はこれだったんだ。

 

ネット上で候補者に代わっていろいろ操作する空間あやつり人の選挙だ。

ますます選挙は政治家の手から離れて行ってしまう。

有権者の関心が高まるぞ! 若者が戻ってくるぞ!

国民から離れて行った選挙が戻ってくるのかと思ったが淡い夢だった。

「1票の格差」も繕えぬ穴だらけのネットだもの、すり抜ける票の方が多いんだ。

ネット選挙元年は国民の心にまで穴を開けて終わりそうだ。

 

川柳「朝囀」 SNS  そんなにネット 素敵なの?  ()

 

2013年7月 3日 (水)

復興予算の誤用招いたのは国民の無関心だ

 血税と増税が原資の大震災被災地のための復興予算が、無関係な事業に使われていたのはケシカラン、返すのは当然だ…と昨日、ブログに書いた。

 でも、そのブログにアクセスする人はほんの数えるほどしかいない。

文章のまずさを斟酌しても、あまりに関心がなさ過ぎる。

 こんなことでは政治家やお役人に文句も言えないだろう。

 

 1兆円も流用・誤用され、返還対象はわずか1千億円だ。

それも返ってくるかどうかは分からない。

なぜこんなことがまかり通ってしまうのか…怒る気にもならないのか。

一番の悪はこういう制度を組み立てながらチェックもしなかった民主党政権だ。

元々、税で個人の富をかき集め、それを再配分するのが政治、善政だと勘違いしている集団だからそういうことになる。

 

 田んぼのジャンボタニシの駆除やウミガメの保護、ゆるキャラのPR、林道整備などに誤用されていることさえ知らなかったのだ。

それを監視すべき復興庁は何をやっていいか分からない。

右往左往している間に尊い復興予算はとんでもないところに流れ込んでいた。

だから、民主党の次にお粗末なのはお役人たちだ。

 

 いくら国が流用OKと言ってきたとしても、明らかに復興と無関係なところに予算を使うなんて気が引けなかったのか。

大震災にかこつけて大金をほしいままにした…火事場ドロボーじゃないか。

公金意識は相当に腐敗していると言わざるを得ない。

被災地のことなんか考えたこともないだろう。

 

 その次は政府、自民党だ。

確かにいい加減な民主党政権の後始末をしているという思いだろう。

でも、政権を交代した以上、その瞬間から責任を負わなければならない。

実態調査の開始がおそすぎた。

早くやっていれば誤用額をもっと抑えられたかもしれない。

 

 そして最も大きな責任があるのは私たち国民だ。

政治家やお役人のふがいなさを責めるなら厳しく監視しなければならない。

国がやる仕事、地方自治体がやる仕事、みんなその原資は自分たちの血税だ。

いいかげんな使われ方を見逃しにしていたら丸裸にされちゃう。

国民の税金への無関心が政治家やお役人の公金意識の乱れを招いている。

ひどい言い方だが墓穴を掘っているのは国民なのだ。

 

 

川柳「朝囀」 びた一文 戻るあてない ああ血税  ()

 

 

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意外にも橋下さんは話しべた

 日本維新の会の松井一郎大阪府知事が参院選で現有3議席を下回れば幹事長職を辞任すると示唆したことに関連して記者団から「あなたはどうする」と聞かれた橋下共同代表が、「そんなことを聞いて何の意味があるんだ」と怒ったという。

 

 先の東京都議選の結果次第で辞任を示唆したのに続投しているので、記者団も半ば嫌がらせを含めて聞いたのだろう。

いちいちこういう意味があるからと断って質問する必要もないが、橋下さん自身も辞任もせず続投している約束違反を後ろめたく思っていたからだろう。

橋下さんがおっしゃる通り参院選が終わってから聞けばいい話かもしれない。

 

でも、どうしていつも突っかかるようないい方ばかりするんだろう。

番組最中にお笑いタレントの水道橋博士さんを怒らせた時もそうだ。

慰安婦問題をめぐる橋下さんの発言を番組視聴者の8割が「問題なし」と答えているとして「有権者は冷静だ」という発言にとどめておけばよかった。

それを「小金稼ぎのコメンテイタ―とは違う」と言って突っかかった。

 

 関西広域連合議会では徳島県の県議が慰安婦発言を「お粗末だ」と批判した。

働く女性の人権を考えたことがあるのか…機先を制せられた格好だった。

するとイラついて「それなら徳島県から風俗営業を全廃しろ」と噛み付いた。

さらに昂じて「徳島県は震災地のガレキ処理を受け入れているか」と畳み掛けた。相手をペシャンコにするまで叩きのめす。

 

 確かに橋下さんの発言は強い正義感に支えられている。

だから、必ず「私の言ってることは正しい」とダメ押しをする。

そして本音を発言することが常に大切だという。

だが、正しいからどんな言い方をしてもいいというものではない。

本音だから相手をペシャンコにしてもいいというものではない。

要するに橋下さんは他人と意思疎通を図るという意味では話が下手くそだ。

 

 川柳「朝囀」 はりこんぼ 聞きべたたちと 話しべた  ()

 

 

 

 

2013年7月 2日 (火)

復興予算返還は当然だ…さもなくば民主党に弁償させよ

 東日本大震災のために増税までして用意された復興予算がとんでもない地域の国道整備や林道整備に使われるなど不正の一部が明るみになっているが、政府は2日、未使用で残っている分を返還するよう各都道府県に通知した。

返還額は1千億円、復興予算19兆円のうちのごく一部にすぎない。

停止と返還を求める動きが遅すぎる。

 

この国の公金意識はひどい。

それも政治家、特に民主党という政治集団の意識は腐り切っている。

東日本大震災を中心にした大震災からの復興のために編成された復興予算だ。

そのために復興増税策が執られ、19兆円のうち10・5兆円は増税で確保された。

ところが、その使い道は実にいい加減でお話にならない。

 

 外国の反捕鯨団体の妨害に対処するため快速艇を備えるなどというのはまだ被災地の鯨肉加工産業を支えるというので理解できても、海外の青少年交流だとか税務署の改築、あるいは沖縄の国道整備、林道整備などというとんでもない地域の事業に使われてしまった。

東日本大震災にかこつけた、火事場ドロボーみたいな話だ。

 

この復興予算や復興税などを編成、執行したのは今の自民党政権ではなく、政権交代前の民主党・野田政権だから間違わないでいただきたい。

2011年度の補正予算で中部電力の利子負担軽減に19億円も支給した。

当時の菅政権の要請で浜岡原発を停止し火力発電に切り替えたが燃料費が大幅に増え、その借入金利子を補てんしたのだ。

 

 まさに公金の流用であり、民主党政権のずさんさそのものだ。

しかも、こうした復興予算の流用事件が明るみになってからも一切口をつぐんだままで、自ら真相を明らかにしようともしない。

国民に増税まで求めておきながら使用については自分勝手な判断をする。

公党として与党や政府の失敗・瑕疵を責める資格などない。

 

 うがった見方をすれば復興予算を全国にばら撒いて国民の心証を良くして、人気、支持率をあげようとしたのではないか。

それが被災地の怒りを買うことになったのはまさに自業自得だ。

予算の立案や復興予算の誤用を誘発した民主党の責任は重い。

国民や被災地の人々に納得のいく説明と謝罪をすべきだ。

さもなくば19兆円耳をそろえて弁償していただきたい。

 

川柳「朝囀」 不徳田に あだ花咲かす 政治です  ()

 

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