本当に解決に向かうのか拉致問題
18日の朝刊を読んだ人の多くが小泉政権で北朝鮮問題に携わった飯島功内閣官房参与のきわどい発言に「オヤッ」と思ったに違いない。
横田滋さん、早紀江さん夫妻が北朝鮮に拉致されためぐみさんの娘キム・ウンギョンさんや夫、その子どもと面会したことについて「外交カードとしては失敗の策かも知れない」と語っていたからだ。
飯島参与は「めぐみさんが生存している前提で(面会に)行ったとするなら果たして良かったのかどうか」と述べた。
つまり、北朝鮮の「(めぐみさんは)死亡した」との主張を日本政府が追認したと受け止められかねない、という懸念を示したものだ。
その通りかもしれない。
夫妻は面会後の会見でも面会に当たってめぐみさんのことは持ち出さないよう心がけたし、ウンギョンさんからも出なかったことにホッとした様子で、「めぐみをはじめ被害者全員が帰国する日に向かって一段と力を入れたい」と語った。
元々、モンゴルでの面会になったのは夫妻が北朝鮮で面会すればウンギョンさんが「母(めぐみ)は死亡した」と言わされると恐れていたからだ。
夫妻は面会したいのはやまやまだが、めぐみさん死亡が明確に示されてしまうような事態にだけはしたくない、その不安で揺れ続けたのだ。
その面会がウンギョンさんだけでなくその夫や2人の間に生まれた赤ちゃんも含めての、肉親の感激の対面というイメージづくりの中で行われた。
そのことを飯島参与は一つの想定のなかで気遣ったのだ。
北朝鮮が軟化したのでなく主張し続けてきた着地点への幕引きだ。
それに日本政府が協力しているとすれば外交は間違いだと飯島参与は言うのだ。
横田さん夫妻に「(めぐみさんについて)本当のことが出てきたら、その時は覚悟する」とまで言わせた今回の面会を喜んでいいのかどうか。
政府のいう拉致の完全解決とはどういうことなのだろうか。
川柳「朝囀」悲しみを 押し込ませても 解決か (誠)
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