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2014年5月20日 (火)

人情市長、7年身元不明老女に入所費猶予

 

 徘徊に出て身元不明のまま館林市の介護施設に入所、7年ぶりに夫と再会した認知症の女性(67)のことで安楽岡一雄市長は,これまでにかかった入所費用を家族を含めて請求しないことにしたという。

 安楽岡市長は、認知症は社会全体の問題であり、人道的な見地から請求すべきではないとその理由を説明している。

 

 現在、裁判中だが91歳のやはり認知症の男性が徘徊中に駅構内で列車にはねられ死亡した事故でJR東海は、乗客の振り替え輸送などで損害が発生したとして当時85歳だった妻に720万円の賠償を請求した。一審の名古屋地裁は妻と長男に全額を支払うよう命じ、第二審の名古屋高裁は賠償額こそ半額に減じたものの妻だけに支払いを命じた。

 

 7年間も身元をつかむに至らなかった社会の頼りなさに不満は残るが、世間は市長のはからいは血も涙もあると反応する。一方、85歳という高齢者に常識で支払い不能な高額の損害賠償を請求した鉄道会社には冷酷・無慈悲との批判の声が伝わってくる。認知症の高齢者による徘徊が引き起こした問題だが、世間の反応は真っ向から異なる。あなたはこの2つの異なる措置をどう考えるか。

 

JR東海は事故による損害は原則弁償してもらうという主張であり、館林市長は認知症は社会全体の問題であり人道的見地が大切だという。一方は列車事故、他方は保護という福祉措置。一方は民間企業であり、他方は自治体という公的機関と立場も違う。弁済,弁償負担が小さい方が免除されて重い方が責任を問われるという措置結果は果たして公平、公正だといえるか。

 

認知症や徘徊が誰にでも起こり得るものだとすれば社会的に対応が遅れている実態からは免除措置は当然だろう。それでない限り徘徊を防ぐために認知症の人を縛り付けたり閉じ込めたりする強硬措置を誘発する。老齢者の虐待につながるようなことは断じてあってはならない。認知症対策も徘徊対策も高齢化社会が備えていなければならない基本姿勢なのだ。

 

 

川柳「朝囀」徘徊も 出会った人で 天地の差  ()

 

 

 

 

 

 

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