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2014年9月 8日 (月)

震災からまもなく3年半、自殺相談15万件…被災地に遠い国

 

 「東電は控訴せず賠償命令を受け入れ故人にひざまずいてほしい」。

原発事故による長い避難生活で傷つき,先をはかなんで自ら命を断った福島県川俣町の渡辺はま子さん(享年58)にかかる賠償請求訴訟で福島地裁が東電に賠償を命じた先月26日の本欄はそう訴えた。

 

 その声が通じたわけではないだろうが、東電は控訴を断念し判決が確定した。

人の貴い命が賠償金という金で片づけられることには堪えられないかもしれないが、原発事故の避難と自殺との因果関係が認められ、多くの被災者が苦しんでいる重い事実を法廷が理解してくれたことが貴い。遺族は「自分たちの苦しみ、悲しみが分かってもらえたことがうれしい」と語っている。

 

 私もそう思う。渡辺さんは事故後、居住地域が政府による計画的避難区域に指定され、家族とともに避難生活を送っていたが、一時帰宅が許された7月1日、自宅の庭で全身にガソリンを浴びた上火をつけて焼身自殺した。長引く避難生活でうつ病を発症し自ら命を断った。原発事故がなければ、わが家を追われることがなければ静かで楽しい生涯が送れただろう。

 

 苦しみや悲しみに耐えられる人と耐えられない人とがいる。

裁判は弁護士による法廷闘争であり、過去の判例や論拠で裁かれることが多いが、福島地裁の判決はその人の心に思いを至し、寄り添って判決を下した。

 私たちの社会は人間味あふれるものになってはいない。

こういうたった一つの裁判が社会の暗部を照らすことになってほしい。

 

 社団法人「社会的包摂サポートセンター」の発表によれば岩手、宮城、福島3県から電話相談「よりそいホットライン」に寄せられた2013年度の相談のうち約3分の1、15万4792件が自殺に関するものだったという。

 心に深いキズを抱えたままの被災者がいかに多いかが想像される。

震災から3年半、社会は本当に被災地に寄り添っているといえるだろうか。

 

 

 川柳「朝囀」 被災者に 心も距離も 遠い国  () 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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