富士山登山道わきに汚物点在…世界遺産が恥ずかしい
富士山の登山道脇に大量の汚物が散らかっているのが見つかったという。
こういう話を聞くと世界遺産登録に陰ながら携わった者としては怒りを覚える。
ユネスコからは自然環境保持、管理計画の徹底が求められてきたが、やっぱりダメじゃないか。恥ずかしい話だ。
自然願望や健康志向から中高年を中心に人気が高まる登山だが、どこでも問題になっているのがトイレ不足だ。バイオトイレを設置したり、ボランティアによる維持管理なども行われているが、それでも間に合わないことから携帯トイレの携行などを呼び掛けているところもある。
だが、登山の準備手順でもトイレは最後、全く無視というのが大部分だ。
そういう不心得者が登山の途中で便意を催すと迷わず登山道の脇で用を足す。
その後も土でもかぶせられれば別だが、岩場ではやりッ放しにする。ティッシュやビニール袋が風に吹かれて散乱、雨で岩場にへばり付いてしまいボランティアも取り除くのに難儀する。
山小屋では注意書を掲示するなど注意を促しているが、旅の恥はかき捨てだ。
富士山も世界遺産登録に向け最大の課題はトイレ問題だったといってもいい。
ユネスコも自然環境の保持、環境管理計画には厳しい注文をつけてきた。
富士山の環境保持に取り組む活動団体を先頭にバイオトイレの設置などを早くから進めてきた。その甲斐あって世界遺産登録を勝ち取ったが、ユネスコは完全な管理計画の提出を求めており、このままではきついお叱りを免れない。
今、世界遺産登録を働き掛ける段階なら間違いなく拒否される。
常識無視、マナー無視の登山者が殺到することは以前から警戒されていたし、登山者を制限すべきだといった厳しい声もあったが、その通りになった。
世界で一番美しい山が、このままでは世界で一番汚い、一番臭い山になってしまう。そうなっては恥ずかしい。登山者の自覚を待つ―では能がない。
川柳「朝囀」秀峰は にぎわいの後 臭峰に (誠)
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