とうとう日本も殺りく参加…それでも平和賞?
中東の過激派組織「イスラム国」の戦闘に加わろうとした北海道大学の男子学生(26)の話にはびっくりした。「イスラム国」には9人ほどの日本人青年が加わっているという新聞記事を読んだことがあるが、根も葉もある話かもしれない。背後に若者たちをそそのかす勢力があると聞いて暗然たる思いになる。
新聞もテレビも国際ジャーナリストも「イスラム国」の戦闘という表現をしているが、彼らがインターネットを通じて公開している情報では戦争でも戦闘でもない。勝手な大義に基づく暴力であり、ネット上で公開されている映像を見れば殺人、公開処刑じゃないか。それを戦闘などと言ってまともに語るから、図に乗って殺りくを正当化し繰り返しているのだ。
確かに背景に貧困や格差があるかもしれない。
だが、それを暴力、人殺しに訴えて解決しようとするのは残虐、残酷すぎる。
生まれ落ちた国や時代によって人は多かれ少なかれ差別を受ける。いや、ほんろうされると言った方がいいかもしれない。その苦悩は計り知れないだろう。しかし、だからといってテロは絶対に許されない。同情の余地はない。
ましてや恵まれた国の若者がその暴力に加わる、人殺しに加わるなどということは絶対に許されない。国立大学の学生であり、税金によって勉学を支援されている若者が勉学を放り出し、国際的殺りく集団に加わろうという。ばち当たりも甚だしい。思想、信条の自由は確かに保障されるべきだが、若者たちがやろうとしていることは思想、信条の自由に値するものではない。
わが子の学業成就と人間形成を願って大学に上げた親たちの気持ちを想像すると言葉もない。大学が若者たちに学業の喜びも情熱も与えられないとすればそれも責任は大きい。多くの若者が大学の門をくぐったと同時に将来への夢も希望も失ってしまうと言われて久しいが、大学人は「国際化だ」「秋入学だ」と外観にばかりとらわれるのではなく、内実をもっと考えてみる必要がある。
外国の若者たちを雇いあげる内戦国家の傭兵ぶりを映像で見せ、若者たちの抵抗感を麻痺させてきたテレビメディアが今、欧米の武力行使を厳しく批判する。おかしな話だ。話し合いによる解決を拒否し、暴力、虐殺に直接訴えるテロ集団にどう対応すればいいのか。反対するばかりでなく、たまには具体案を示して欲しい。民主主義の忍耐―そんな空虚な言葉で解決するような話ではないだろう。
川柳「朝囀」変な国 テロ参加でも 平和賞? (誠)
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