届かなかったシグナル…なぜ救えなかった遼太君
子を持つ親も子どもをあずかる学校関係者もふるえ、おののいている。
仲良く遊んでいるはずの仲間をいとも簡単に殺してしまう。それも首を刃物で突き刺すという残忍なやり方で…調べに対して「知らない」「関係ない」と大人びた言葉を返す。やくざ映画でも見ているような情景が目に浮かんでくる。
川崎市の多摩川河川敷で中学1年生、上村遼太君(13)が殺害され、遺体で見つかった事件はやはり逮捕された3人の少年の犯行である疑いが強まっている。
万引きを命じられたのに断ったために顔にあざが残るほどの暴行を受けていたようだ。殺害される直前に「殺されるかもしれない」と漏らしていたという。でも、遼太君が発したシグナルは無視されてしまった。
この世の中は人と人との関係が煩雑になり、他人のことにいちいちかまっていられないような場面が増えてきた。遼太君の助けを求めるシグナルが救いにつながらなかったのもそれだったかもしれない。だが、それじゃあ親たちは不安でたまらない。愛情を注いで育てたわが子が助けを求めているのに誰も気づいてくれない。わずか13年で生涯を閉じられてしまうのではたまらない。
学業を放り出し、街を徘徊する。仕事にも就かず、弱い者を見つけてはゆすり、たかり、そのうち万引きや泥棒を命ずる手配師のような存在になる。学びや仕事から離れてしまった少年が犯罪に手をそめるケースが多い。被害者になる例だって多い。不登校にはいじめや悪事から逃れようと苦しんでいる場合もある。シグナルを早くキャッチすることで救える例が多いはずだ。
それに家庭でも学校でも、また社会でも命の尊さをもっと教えないといけない。「教えている」という反論があるだろうが、それでもさらにやってほしい。
人をキック、太刀で切り倒すアニメのゲームは何とかならないか。内戦の地で砲弾にくだかれ血だらけになった人をむき出しのニュース画面は控え目にできないか。もっと子どもや少年たちに寄り添う社会にしよう。
川柳「朝囀」 シグナルは 目でなく心で 見るものだ (誠)
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