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2015年2月13日 (金)

命を守った政府を訴える? 杉本さん、それはあんまりだ

 

私の事例が悪しき先例となり、他の報道関係者まで強制返納を命じられ、報道の自由、取材の自由を奪われることを危惧する―。

シリアへ渡航しようとして外務省から安全確保を理由に旅券返納命令を受けた新潟市のフリーカメラマン杉本祐一さん(58)が東京の外国特派員協会で記者会見して命令取り消しを求める訴訟を起こす考えを表明した。

 

旅券を取り上げることは海外渡航を全面的に封じる措置だ。取材の自由を侵害する。報道の自由に対する権力の乱用だ。そう言って政府批判に油を注いでいた新聞テレビが途端に距離を置いて、「旅券返納命令に問題はないか」、「自由」か「生命保護」か―などとまともなことを書きはじめた。張本人が前へ出てくると身を引いて冷ややかな視線に変わる。いつものことだ。

 

本欄は当初から、自由、自由と騒ぐけど人の命にまさる事由があるのか―と書いてきた。むろんその考えは今も変わらない。安全を自ら守れる保証のない危険区域に入ろうとした杉本さんに自重を促してこそ報道機関だと思う。もし杉本さんがシリアに渡って過激派テロ集団に拘束され、最悪の事態になっても、それでも渡航の自由だ、取材の自由だと書くつもりか。

 

その時は間違いなく「なぜ止めなかったのか」「邦人の安全確保は政府の責任じゃないか」と騒ぎ立てるだろう。湯川さん、後藤さんが満足に救出の手を下せないまま殺害されてしまった直後だから政府は最悪の事態をまず想定して最大の安全確保策を取った。場合によって危険区域に踏み込まれたら混乱が見えているのだから個人の自由を最大限に抑制する手に出た。文句があるか。

 

新聞、テレビの記者たちの間違いは、杉本さんがシリアに入っても何も起こらない場合を考え論じていることだ。日本人をねらうとテロ集団がメッセージを出している時でもある。「今、行くべきでない」となぜ書けない、放送できないのか。

「渡航の自由、取材の自由」か、「生命の保護」か―。

言うまでもない、聞くまでもない、「生命の保護」がすべてに優先だ。

 

いたましい2人の犠牲にもかかわらず、「命が大切だ」と書けないのはなぜか。

憲法や旅券法をつつき回して学者や評論家にモノを言わせ、自らの主張に代用している。なぜ、私はこう思う、私たちはこう考える―と書き、しゃべらない。

自分を語ることもできないでジャーナリストを名乗れるのか。

人の命がかかった問題で自分を語らずしていつ語るのだ。

 

川柳「朝囀」意見など 持たないヤツが 敏腕と  (誠) 

 

 

 http:gonbee-72.cocolog-suruga.com

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