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2015年10月

2015年10月30日 (金)

電気止められロウソク暮らし…家族3人焼死の悲惨

 

 電気料金もまともに払えないような暮らしは、誰の責任でもない。生活者本人、その家族の責任であることは言うまでもない。だが、病気をしたりからだが思うように動かなかったり、十分に働けない状態に陥ったり、障害を抱えて生まれる場合もある。そういう境遇はだれにも起こり得る。だから、私たちは他人の不幸を常にわが身に置き換えて生きる。

 

 だが、こういう事態に直面すると今の日本はそういえるのかどうか戸惑う。

茨城県那珂市で焼け跡から3人の遺体が見つかった住宅火災で、この家族が電気料金の支払いが滞り電気を止められたため、明かりに使っていたロウソクが火元になった疑いが濃いという。家族をロウソク生活においこんでしまったのではないのか。

生活保護を受けるよう手立てが取れなかったのか。

 

 80歳を超した老夫婦に長女、孫娘2人の5人暮らしだが、働き手は18歳の孫娘ひとりだったという。電気料金の支払いに困窮する暮らしは容易に想像できる。だが、家族から生活保護受給の動きもなかったし、近所への相談もなかった。民生委員の問い掛けにも大丈夫と言っていたという。5人家族を18歳の孫娘が支えるという窮状に近隣社会は思いをめぐらすことがなかったのだろうか。

 

 電気を止めたのは地元の東京電力だが、料金滞納後の検針日から55日経ったので決まりどおり止めたという。電気を止めたことも市に連絡する決まりにはなっていないという。なぜか―、個人情報の問題だという。東京電力といえば、福島原発事故では国や県、市町村、国民から随分支援してもらっているのに冷酷だなあ…と思ってしまう。これから冬に向かって同じような話が心配になる。

 

 川柳「朝囀」人情は 空気のごとく 軽くなり  (誠)  

 

 

 

 

 

 

 

 

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2015年10月26日 (月)

大学生の就活日程またいじる…学生たちがかわいそう

 

大学生の就職活動日程がまた変わるそうだ。一体、何やっているんだろう。

だれが一番の原因者か判定が難しいが、内定率を学生集めの売りにするばかりで汗を流さない大学、人材、人材…と口では言いながら採用を就職情報会社に丸投げの企業、経団連が万能だと錯覚している政府、いうなればこの国の「無責任構造」の複合症状みたいなものだ。

 

経団連は、採用面接解禁を来年は6月からと2か月早める方向で調整に入っているそうだ。わずか1年で修正だ。朝令暮改だか朝改暮変だか知らないが、恥ずかしくないのだろうか。解禁破りの企業が増えて、かえって就職活動が長引いてしまったという批判の声があがったからだというのだが、そういう文句を言っている企業や大学が協定破りの張本人じゃ話にならん。

 

今年の解禁は8月だったが、解禁時点ですでに内定率は34・5%にも上っていた。内定者や内々定者に口封じをしていた企業が多かったことを考えれば内定率は解禁時点で50%を超えたという証言もある。就職活動が早まると学業に支障が出ると大学や文部科学省が解禁の日程を遅らせるよう騒ぎ、選考活動を4年生の8月からと4か月遅らせたが、結果的に企業や学生の焦りを呼んだだけだった。

 

早いうちに、お気に入りの企業、職種に内定、内々定をほしいのは人情だ。

企業だって早いうちに人材を確保したいと考えるから採用活動が前のめりになる。景気回復で企業の採用意欲が高まっていることも協定破り、指針破りが増える背景になっている。指針破りをしたってどこからも咎められることはないのだから、どんどん前のめりになる。当然の話じゃないか。

 

 面接で人材か凡材か分からない。企業は人材、人材と言いながら就職情報会社やコンサルタントに選別を丸投げし、間違った選考をしている。何社も内定、内々定を取った学生が4月の入社式にどこの企業に行ったらいいのか、指導教授に泣きつくなんていうばかげた話になっている。かと思えば、名だたる大学、学部には一般選考とは別枠で「5人」「7人」の内定者推薦の要請が舞い込んでいる。

 

そんな裏側、闇の実態を知らぬ学生たちが哀れだ。学生を集めるために内定率を大学案内の売りものにする「大学企業」を文部科学省はしっかり指導したらどうだ。    

真夏、したたる玉の汗を拭き拭きリクルートルックに身をかため、汗でぐしょぐしょになったメモ帳を開きながら会社説明会の参加申し込みをする学生たちの姿を一度ご覧になったらどうだ。

 

 川柳「朝囀」凡材を 集めてはやし 破たんかな  (誠)

 

 

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2015年10月22日 (木)

案の定、広がる巨人の野球賭博…わるい予感がする

 

プロ野球、巨人の福田聡志投手(32)の野球賭博は予想通り関与した選手の広がりが明らかになった。悪い予感がする。まだ他にも関係していた選手が出てくる可能性は十分ある。最悪、他球団の選手の関与だってないとは言えない。

何度も繰り返すが、球団は徹底して調査すべきだ。関係者の聴き取り程度では真相はつかめない。有力選手だからといって手抜きをするな!

 

プロもアマもスポーツが神聖だなんて思いもしないが、自ら生涯の仕事と選んだプロ野球を賭博の対象にするなんてバチあたりな話だ。スポーツの中でも競技人口もファンも圧倒的に多いのが野球だ。特に子どもたちを夢中にさせる。多くの子どもたちが目を輝かせ、夢中になって白球を追う姿を見たことがないのか。福田投手も笠原将生投手、松本竜也投手も自らもそんな時代があっただろう。

 

 他球団の試合だけでなく自軍、巨人の試合にまで賭けていたという。

自らが登板した試合には賭けてなかったというが、登板投手に働きかけていなかったとは限らない。高校野球まで賭けの対象にしていたというのだから、何があったって不思議はない。これから厳しく調査すれば八百長試合の疑いだって出てくるかもしれない。相当に堕落、腐敗した実態が明らかになるかもしれない。

 

 野球賭博が球界追放という厳しい結果につながった過去の教訓を知らなかったはずがない。成績が落ちたり、力が衰えたりした時に狙われる。誘惑にかかったが最後、必ずつまずき、ほころびる。まじめにやっていないところをつけ込まれる。福田投手も今シーズンは1軍登録がなかったところを見ると成績が落ちたところを狙われたか、自ら堕落していったか、そのいずれかだろう。

 

 賭博に誘った笠原投手は、重要な場面で起用されることがあったがことごとく失敗していた。八百長試合かなと疑わせるような投球もあった。直球とスライダーしか投げない。相手バッターに狙いを絞りやすくしていると疑わせる場面がよくあった。徹底調査すべきだ。今シーズンの巨人は貧打、貧打…まるで打てないチームになっていた。まさか…とは思う。きょうはドラフト会議だが、清々しない。

 

川柳「朝囀」巨人軍 とうとうお前も 三者委か  (誠)

 

 

 

 

 

 

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2015年10月21日 (水)

知事権限の乱用と住民提訴…新聞、テレビはなぜ無視する

 

知る権利だ、公平・公正な報道だ―と唱えている新聞、テレビなのに時に平気で裏切る。沖縄県の翁長雄志知事が米軍普天間飛行場の移設先である辺野古の埋め立て承認を取り消した問題で、飛行場のある地域住民12人が取り消しの無効確認と1億2千万円の損害賠償を求める訴えを那覇地裁に起こしたのに、1字も1語も報じない新聞、テレビがゾロゾロだ。

 

訴えは、仲井間弘多前知事の埋め立て承認には瑕疵、欠陥はなく、翁長知事の承認取り消しは知事権限の乱用で、違法、無効と指摘している。また、承認取り消しで普天間飛行場の返還が遅れれば、騒音や墜落の危険にさらされたまま、住民の生存権が侵害された状態が続くと批判している。

新聞、テレビがこの提訴を無視する理由はどこにもない。

 

普天間飛行場の移設をめぐる判断が国と沖縄県で別れる理由はひと言では断じられないが、それだけに情報は広く、深く提供することが大切だ。

沖縄が背負っている辛苦の歴史を重くみる翁長知事、住宅地域にある普天間の危険と負担の除去という現実を重視する国との間は簡単には埋めがたい。しかも、翁長知事には知事選の公約履行という政治責任もあるだろう。

 

沖縄の歴史的辛苦に理解を示す新聞、テレビが多いことは自然の流れには違いないが、かといって普天間で重大な事故、事態が発生したら、その直接被害者は普天間住民であり、沖縄である。どっちの主張にもねんごろに耳を傾け、公平に報道し、1日も早く安全かつ安心な沖縄を築くよう世論形成を後押しするのが当然じゃないか。自分たちと立ち位置が違うから無視するのではジャーナリズムではない。

 

政治論争、政治闘争がわるいとは言わないが、政治的利用は慎むべきだ。それを新聞、テレビがけしかけることは報道機関の道から外れている。影響力が大きいからこそ慎み深くあることが大切なのだ。

普天間の危険・負担の除去、軽減に力点を定めるよう警鐘を鳴らすべきだ。  

 

 川柳「朝囀」最近は ペンも眼鏡も 色つきで  (誠)

 

 

 

 

 

 

 

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2015年10月19日 (月)

また身内かばう…第三者委員会「小渕氏に責任なし」

 

小渕優子・元経済産業相の政治資金疑惑を調べていた第三者委員会が19日、 

小渕氏は不正に関与しておらず、法律上の責任はないと会見して発表した。

 すでに東京地検が小渕氏を不起訴処分にしているのに第三者委員会が法律上の責任を認めた結論なんか出すはずがない。それに小渕氏側が設置した第三者委員会

が小渕氏に不利になるような結論を出すわけがないじゃないか。

 

 国民をバカにするのもいい加減にしたらどうだ。

「第三者委員会」と言えば、直接の利害を持たない、中立的な第三者によって構成される委員会のことだ。弁護士や公認会計士などから選ばれることが多い。

 第三者とはいえ、自らに不利な人を選ぶわけがない。少しでも有利な結論を出してもらうことを期待して人選する。踏み込み不足の結論になる。

 

 だから、疑惑や騒動の幕引きに第三者委員会が登場することが多い。

小沢一郎氏の資金管理団体が東京都内に土地を購入した資金の出どこをめぐって政治資金疑惑が発生した時も渡辺喜美氏が化粧品会社社長から借りた8億円をめぐって選挙資金疑惑が持ち上がった時も、第三者委員会が設置されたが、結局は身内をかばう結論しか出なかった。幕引き機関なのだ。

 

 今度の場合もその伝で、小渕氏側が設置した第三者委員会だから結論は最初から分かっていたと言ってもいい。2人の元秘書に責任を押しつけて、将来のある小渕氏にできるだけ傷を残さないように配慮したと言ってもいい。

「父親の時代からの経験豊富な秘書たちであり、任せっきりだった」なんて言い訳が通るのがおかしい。

 

 それにしても新聞各紙の報道はどうしたんだろう。小渕氏が大臣就任1か月で辞任に追い込まれた時の騒ぎに比べたら、第三者委員会の発表を扱った紙面はまるで小さい。発表をそのまま書き連ね、第三者委員会、いや小渕氏側の意をそっくりそのままかばったような紙面だ。「小渕氏、法律上責任なし」「小渕氏、不正関与なし」と第三者委員会の広報そのものである。

 

 川柳「朝囀」どこにでも いるよでいない 第三者  (誠)

 

 

 

 

 

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2015年10月18日 (日)

巨人軍の原監督が辞意…極貧打線に疲れ果て

 

 プロ野球巨人軍の原辰徳監督が成績不振などを理由に辞意を表明、来季の指揮を後進にゆだねることになった。12年にわたって指揮をとり、その間にリーグ優勝7回、日本一に3回、立派な成績を残した。もう少しやれるかなと言う気もするが、本人がここが潮時と考えたのだろうから仕方がない。

ファンの1人として「ご苦労さまでした」とねぎらいをおくりたい。

 

原監督も辞任の弁で語っているが、最後までチーム力が上がってこなかった。

シーズン開始からチャンス潰しの「振り回し打線」が目立ッた。塁上に走者をためても、主軸打者がバットを振り回して内野ゴロの併殺打…また、めぐってきたチャンスもあえなく併殺というありさまだ。しぼり球を相手投手に読まれているのかな…と考えさせられることが多かった。

 

主力打者のほとんどが打率2割3分か2割4分じゃお話にならない。

野球少年の時代に「おじさん監督」から「片手打ちはいかん」ときつく注意された。だが、巨人軍の主軸打者を見ているとその片手打ちを繰り返す…そして最後は凡

フライでおしまい。たまにはホームランもあるが、とてもプロの選手とは思えない。

打撃コーチを兼ねる主軸が4打席連続三振ということもあった。

 

 タイムリーが打てない打線のシワ寄せはどこへ出るか。ピンポーン! 投手が踏ん張らなければ試合にならない。ほとんどの試合、4回か5回で投手が息切れしてつぶれ、中盤で負けが決定だ。直球とスライダーだけじゃ戦いにならないのに、序盤で3点、4点取って、これはいけるぞ!と中継ぎ投手にまかせた途端、これが相手打撃陣の狙い打ちにあって簡単に逆転され、はね返すこともできず試合終了。

 

 そんなチームにどうしたら勝ちぐせをつけられるか。こっちは「おもしろくねえ」とテレビを消してしまえば済むが、原監督は胃が穴だらけになっただろう。

 高い金を使ってシーズン途中に相次いで補強した大物外人打者が、1、2本の線香花火のような「お披露目安打」で姿を消していたのが象徴的だった。プロ球界を背負っているという意識が選手に乏しいのかもしれない。

 

 川柳「朝囀」いつまでも あると思うな ファンとカネ  (誠)  

 

 

 

 

 

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老人をいじめるな…好きで年取ったんじゃない!

年の暮れに向かって年寄りには辛い日々になる。

来年度の予算編成やその財源確保のための税制改革などがはじまるからだ。

もっとも年寄りにとって辛い話は2年も3年も前からポツリポツリ新聞やテレビで小出しにされ、何とかあきらめさせようという戦略がとられている。

 それでもいざ現実になるかと思えば気が気ではない。

 

 国民医療費がついに40兆円を超えたという。

2012年ごろから厚生労働省が小出しにしてきた予測が事実になっただけだ。

2025年には団塊の世代がいっぺんに後期高齢者の仲間入りをするから何とかしなければならない、と10年も前から大騒ぎしている。

厚労省がやろうとしていることはとっくから決まっている。

 

 国民医療費を抑えるには国民の医療負担を増やすとともに病院ベッド数を減らすという荒療治しかないのかもしれない。

 ベッド数の削減は全国で3割ほど削減する話が漏れ伝わっている。その通りやるつもりだろう。高齢者が増える一方なのになぜ減らす。むしろベッド数を増やさねばならない。やることが逆さまだ。

 

 あぶれて入院できなくなった人の受け皿をどうするか心配だが、厚労省やそのお太鼓持ちをしている学者たちは介護施設や在宅医療で何とかなるだろうと言っている。介護施設の収容力、介護医療にあたるマンパワー、在宅医療に応えられる医師の数などを先に確かめてからそういって欲しい。在宅医療に協力的な医師や医師会もあるが、現実は医師だって手いっぱいだ。とても対応できない。

 

後期高齢者の医療費の窓口負担を1割から2割へと引き上げるというが、貯えが十分ある人はいいが、わずかばかりの年金に頼って生きる者にとっては地獄だ。介護保険の自己負担、医療保険料、住民税は軒並み増えるばかりで、逆に年金は減るばかりだ。確かに過剰診療や薬漬けは問題だが、年を取れば誰だってからだのことは心配になるし医者が頼りだ。誰も好き好んで年を取るのじゃない。

 

川柳「朝囀」ソロバンの 上手な役人 ばかり増え  (誠)  

 

 

 

 

 

 

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2015年10月 6日 (火)

野球ファンに冷や水かけた…巨人・福田投手の野球賭博

 

 自分が生涯の仕事、生業と選んだ野球を賭博の対象にする。

恥ずかしくないのか。プロの野球人として人前に顔を出してきたのか。

多くの子どもたちが目を輝かせ、夢中になって白球を追う姿を見たことがないのか。

自らもそんな時代があっただろう。

 

 プロ野球、巨人の福田聡志投手(32)が野球賭博にかかわっていたという。

他球団の試合だけでなく自軍、巨人の試合にまで賭けていたという。

自らが登板した試合は賭けてなかったというから八百長試合の疑いは薄いが、それだって当番投手や選手に働きかけがなかったかどうか分からない。

 高校野球まで賭けの対象にしていたというから許せない。

 

 野球賭博が球界追放という厳しい結果につながることを知らなかったとは言わせない。研修会などでも指導が行われているし、過去にも例がある。

 成績が落ちたり、出番が減ったり、力が衰えたり、そんなところに誘惑がかかる。

要するに一生懸命やっていないところをつけ込まれる。福田投手も今シーズンは1軍登録がなかったところを見るとその類いだったのではないか。

 

 賭博に誘った男と賭けマージャン仲間という同僚の笠原将生投手(24)を通して手を染めたという。笠原投手は救援場面で起用されることもあったから、八百長試合をしているかもしれない。疑えばきりがないが、直球とスライダーしか投げない場面が多く、相手バッターに狙いを絞りやすくしていたと思えることがよくあった。巨人軍は2人を謹慎処分にしているというが、徹底調査すべきだ。

 

 選手が手を抜いているんじゃないか。わざと凡打を繰り返しているんじゃないか。今シーズンの巨人は貧打、貧打…どうしてこんなに打てないチームに激変してしまったのだろうか、と感じさせる場面があまりにも多かった。

 こんな事件が発覚すれば、ファンならずともフェアな目で見なくなる。

プロ野球の看板チームの自負があるなら誰もが納得できる答えを出せ!

 

 川柳「朝囀」不甲斐ない シーズンの後に 賭博とは (誠)

 

 

 

 

 

 

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苦学の徒が世界の貧困救う…ノーベルも北里柴三郎も喜んでる

 

 ノーベル賞受賞と聞けば、すぐ「京大か」「東大か」あるいは「旧帝大か」と出身大学に関心が集まる日本だが、北里大特別栄誉教授・大村智さん(80)の受賞はそんな世相に冷や水をぶっかけたと言えそうだ。

まさに学問とは「どこの大学で学んだか」ではなく、「何を学んだか」ということだろう。

 

大村さんの出身は京大でも東大でもない。こう言ったらお叱りを受けるだろうが、

国立大学の中でもごく普通の大学、山梨大学だ。そこで化学を学んだ。ただ、ここはワインの研究では独り秀でた存在、発酵生産学科がある。大村さんが東京理科大大学院の修士課程を終え助手として採用されたのがその母校の発酵生産学科だった。ブドウ糖をアルコールに変える酵母の働きから微生物の可能性に開眼した。

 

 北里研究所に転じ抗生物質研究室長として研究に没頭することになるが、どこに出掛けるにもビニール袋をポケットにしのばせ、スプーン1杯の土を持ち帰った。たまたま静岡県伊東市のゴルフ場近くの土の中にいた新種の放線菌からつくりだされた物質が「寄生虫による感染症の治療法の発見」につながった。大村さんが開発した新薬「イベルメクチン」は感染症の特効薬として世界の患者を救った。

 

 偉大な研究者というのは普通の人が見逃している「不思議」を見逃さない。そして失敗にへこまない粘りだ。大村さんは年間5000種前後という微生物を調査、ほとんど失敗の連続だった。抗生物質「イベルメクチン」の発見はその失敗の中から生まれた。母校山梨大で学んだ化学と、北里研究所の微生物とが立派に結びついた。学んだことが大発見へとつながっている。

 

 恵まれた環境からは発見や発明はない。困苦は成功の母―なんて格言めいたことを言うまでもない。大村さんは山梨大学を卒業した後、定時制高校の教員をしながら東京理科大大学院で学んだ。そんな苦労人のノーベル賞受賞だからひと際大きな拍手をおくりたい。苦学の人がアフリカやアジアの何10億人の貧しい人々を救った。ノーベルも細菌学の先駆北里柴三郎も喜んでいるに違いない。

 

 川柳「朝囀」 苦学の徒 ノーベル受賞に 地方沸く  (誠)

 

 

 

 

 

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2015年10月 4日 (日)

「産めよ増やせよ」連想する人なんかいない…問題ない菅発言

 

 

 先週の話を持ち出すのは少々気が引けるが、こういう話をすぐ「セクハラだ」「産めよ増やせよ発言だ」と騒ぎ立てる記者って何を考えているんだろう。

 歌手で俳優の福山雅治さんと女優の吹石一恵さんの結婚にからめて、菅義偉官房長官が「この結婚を機に子どもを産みたいという人たちが出てきたらいいな」とテレビ番組で発言したことに目くじら立てた記者たちのことだ。

 

菅氏は記者会見で発言の真意を追及されて、「大変人気の高いビッグカップルであり、みなさんが幸せな気分になってくれればいいと思っている中での発言だ」と答えた。菅氏のテレビ番組内での発言は、「この結婚を機に、ママさんたちがいっしょに子どもを産みたいとか、そういう形で国家に貢献してくれたらいいなと思っています。たくさん産んでください」というものだった。

 

ビッグカップルと同じ年に誕生した子どもの話はよく話題になる。新聞やテレビだってお祝い特集、特番の中でそういう話題を扱う。菅氏はそれを連想して発言したのだろう。世間だって「同い年ベイビーがたくさんうまれるでしょうね」とささやかれる。この発言を問題ありと騒ぎ立てた記者は、「国家に貢献してくれたら…」「たくさん産んでください」の部分だけを切り取ったのだろう。

 

深刻な少子高齢化で国も地方も頭を抱えている。子どもの出生が1人でも多くなることを祈る思いで願っている。その意味で菅氏は発言の端に「国家に貢献してくれたら…」と口にしたのだろうし、「国のために子どもを産んで貢献しろ」と言ったわけではない。子どもの出生が増えたらうれしい…そんな気持ちを素直に表現したのだろうし、素直に聞き止めるべきだ。

 

「産めよ、増やせよ」という政策を連想する人もいる―と追及した記者がいたようだが、そんな狭量な人はいない。その連想の主は質問した記者自身ではないのか。人の発言の一部を都合よく切り取って問題にすれば、いくらでも問題にできるし、騒ぐこともできる。人の話は素直に受け止めるべきだ。

それでないと人、特に政治家が本心を明かさなくなってしまう。

 

川柳「朝囀」問題は あるのじゃなくて 作るもの  () 

 

 

 

 

 

 

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