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2015年12月 3日 (木)

嘆かわしいこの無関心…翁長知事の訴えに反応そぞろ

 「沖縄の歴史と現状を国民のみなさんに考えてもらいたい」。

米軍基地問題をめぐって国から訴えられた沖縄県の翁長雄志知事は法廷からそう訴えた。琉球王国の併合から、米軍施政下で「拳銃とブルドーザー」で強制的に接収され基地にされていった歴史、国土面積の0・6%しかない島に米軍基地機能の74%も背負わせている現状、国民はそれを何とも思わないのか。

 

 その声は怒りを通りこして国民不信ともいうべきものだ。

普天間飛行場の辺野古移設は危険除去には必要だと分かっていても、それを認めることは新たな基地建設を受け入れることなのだ。小さな島に負担をシワ寄せし、それを国民はよしとして見過ごすことにつながる。もう、そんな理不尽はがまんならない…という悲憤の叫びなのだ。

 

 同盟国の基地問題をめぐる意見対立は本来、国と県の間で話し合いで打開をさぐるべきだとは分かりながら、あえて法廷の闘いにもつれ込んだ。安全保障、国の守りという国家存亡の根幹だという国に対して、県民、人間の尊厳をかけた法廷の闘いとして受けて立ったのだ。沖縄を背負った歴代の為政者たちが開けようとしながらその手前で押し返されてきた重い扉である。

 

国民のみなさんに考えてもらいたい―。その訴えは正直、本土の人々を揺り動かすには至っていない。メディアさえ単発の法廷報道だけで人々の間に議論を起こしめるきっかけさえ作ろうとしない。かつて辺野古以外への普天間移設をさぐる中で沖縄の米軍基地機能を全国各地に分散させようという発議があったが、積極的に手を上げた県はほとんどなかった。それと大して変わらない空気だ。

 

米軍兵士らによる犯罪や事故、騒音被害など差別的な日米地位協定に対する不信感が沖縄県民の悲嘆をより深いものにしていることも事実だ。ことは米軍基地の移設をめぐる国と県の対立というだけではない。民主主義の根底をなす住民の声、一人ひとりの人間の尊厳が問われている。そこに国民の思いが至っていないというなら、この国はすでに人間無視が常態化しているといえよう。

 

川柳「朝囀」この国の 人間砂漠 みるような (誠)   

 

 

 

 

 

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