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2016年3月 1日 (火)

最後に届いた慈悲の声…最高裁が認知症列車事故で請求棄却

 9年前愛知県大府市の認知症の男性(当時91歳)が徘徊中、JR東海道線の駅構内で列車にはねられ死亡した事故で、JR東海が妻(当時85歳)に振り替え輸送などで生じた損害の賠償を求めていた訴訟は、1日、最高裁が「家族が認知症の男性を監督することが可能な状況ではなかった」とJR東海の訴えを棄却した。家族側の逆転勝訴が確定した。

 

男性は妻がちょっとまどろんでいる間に家を抜け出してJR駅構内で列車にはねられたが、JR東海は責任能力のない時は監督責務者が賠償するとの民法の原則に沿って妻と横浜に住む長男に720万円の損害賠償を求めた。一審の名古屋地裁は2人の監督責任を認め、JR側の請求通り720万円の支払いを命じた。しかし、妻と長男は家族の監督責務を問うて名古屋高裁に控訴した。

 

二審では同居していない長男の監督責任は免じたものの妻に請求の半額にあたる約360万円の支払いを命じた。減額されたとはいえ妻が簡単に払える金額ではない。止むにやまれぬ思いで上告した。一審の地裁は論外だが、二審の高裁も老女に介護責任を果たしていないと賠償を命じた裁判長は鬼だ。男性は妻がまどろんでいるちょっとの間に家を抜け出してしまった。

 

しかし、裁判長は「目を離して介護義務を怠った」「徘徊防止の出入り口のセンサーのスイッチを切っていた」と指摘した。年寄りが年寄りを介護する老老介護の実態も知らず、法律を杓子定規に当てはめ判決を下した。85歳という老女に「介護の対応が十分ではない」とはむごい。それが自分の母親であってもそう責め立てるだろうか。法の番人は同時に情けの人でなければならない。

 

ちょっと目を離したスキに出てしまう。老人の足とはいえ想像もつかぬほど遠くまで行ってしまう。それが徘徊だ。85歳という老女では無理もないのです。肉体も精神もズタズタにする。目を閉じた瞬間、たちまち睡魔におそわれてしまう。ちょっとまどろんだことがそんなに罪なことだろうか。最後の最後にきて最高裁の人情ある裁きに救われた。超高齢化社会が勝ち取った判決だ。

 

川柳「朝囀」苦しみの 末に届いた 慈悲の声  () 

 

 

 

 

 

 

 

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