入社式ってこんななの? 奇々怪々のトップ訓示
きのう各地の会社で行われた入社式の経営トップたちのエール、訓辞を朝刊で読みながら、不謹慎かもしれないが、笑ってしまった。不正や不祥事、経営難で前途多難な会社のトップが新入社員たちに向かって盛んにハッパをかけていたからだ。営々と築かれた会社を虫の息にしてしまったのは自分たちなのに…さあ、がんばれ! これからは君たちの時代だ…はないだろう。
不正会計で大逆風の東芝の室町正志社長は、「企業風土を風通しの良いものにする。法令や規則に違反する売り上げ、利益は必要ない」と宣言したが、新入社員には責任のない話だ。免震偽装の東洋ゴムの清水隆史社長も杭打ち偽装の三井不動産の菰田正信社長も常識、規則欠如を反省したまではいいが、「当社に集う仲間しか解決できない」と責任転嫁された新入社員たちはいい迷惑だろう。
さらには「みなさんは会社が生まれ変わろうとする極めて意義深い年に入社したと思う」と呼び掛けられて、新入社員たちは翌日から元気に出社しようと思っただろうか。予想だにしなかった台湾企業への身売りとなったシャープの高橋興三社長は「経営理念を社長になって読み返したが、理解できていなかったことに気付いた」と反省しきり…「みなさんも読んで創業者の理念に近づこう」と呼び掛けた。
その場に居合わせたのではないから、新入社員たちがどんな思いで聞いたか知らないが、「えらい会社に入っちゃったな」と思ったのではないか。それでも中には気が利いた入社式もあった。ある外食チェーンでは新入社員の辞令交付に合わせて父や母のメッセージをテープで流すサプライズ付きで、思いもよらぬ門出の励ましに涙ポロポロだった。次代の担い手の迎え方が会社の将来を物語るようだ。
川柳「朝囀」 悪いのは 私より前の トップです (誠)
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