合区でも違憲状態―それでも国会はごまかし続けるのか
7月の参院選は乱暴な合区に踏み切ったにもかかわらず、「1票の格差」はなお違憲状態だったと広島高裁岡山支部が判断を示した。全国14の高裁・支部に出されている訴訟の最初の判決だが、これから11月初めに向けて順次同じような判決が出るものとみられる。
選挙のたびに「1票の格差」がどうのこうのと騒ぎになるが、うんざりだという向きが多いだろう。人口を基準に選挙区や議員定数を設定しているのだから、人口の増減で「1票の格差」が動くのは仕方がない。抜本的な解決策なんかあるわけがない。8倍とか10倍の格差を「等価値」と受容できるよう憲法に書き込むことなどを認めない限り解決しない。
7月の参院選は苦し紛れに鳥取と島根、高知と徳島の隣接県を1つの選挙区とする「合区」を反対を押し切って強行、定数是正をも導入したが最大3・08倍の格差が残った。広島高裁岡山支部はこれを「著しい不平等状態を残したまま、看過し得ない」と違憲状態という判断を示した。最も投票価値が高い地域の有権者の1票に比べ、最低地域の価値はわずか0・32票分しかない。ひどい。
選挙に勝つことが自己目的となり、政治が課題に真剣に向かい合っていない―という政治批判があるように国会は小手先の辻褄合わせで濁している。最高裁の違憲警告を無視して憲法を踏み付けにしている。「合区」の見直しを含め抜本見直しを約束している国会が果たして解決策を示せるのか。選挙直前の定数微調整では済まされまい。私たちは選挙ボイコットに出るしかない手がないかもしれない。
川柳「朝囀」警告を 感じ取れない つらのかわ (誠)
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