« 2016年10月 | トップページ | 2016年12月 »

2016年11月

2016年11月30日 (水)

五輪会場見直し、小池都知事にあげたい銀メダル

 2020年東京五輪の会場見直し結果に対して、大騒ぎの割に成果はいまひとつ―と小池百合子・東京都知事へ厳しい声も出ている。漫画家の倉田真由美さんは新聞紙面で「今回で、小池さんにがっかりした人が多いと思う」と語っている。まあ、それだけ期待が大きかったということだろうが、知事の椅子が温まる間もない大仕事だったことを思えば銀メダルだ。

 

 会場見直しの結果は、683億円だった水泳会場の整備費が514億円に、ボート、カヌー・スプリントの会場は491億円から298億円へ、合わせて362億円も減らした。見直しの成果だ。結論先送りのバレーボール会場だが、横浜アリーナの活用となれば節約はさらに大きくなる。新聞に談話を出すほどの著名人なら直接、小池さんに進言して助けてやったらどうだ。

 

 交渉の相手は名高い、うるさ型の森喜朗元総理だ。小池さんにとっては国会議員時代の大先輩であり、今回は組織委員会会長という重鎮だ。案の定、会場見直しを切り出した小池さんは、「難くせつけるような話は困る。私はボランティアで(組織委員会会長を)やっているんだということを汲んでもらわないと…」といきなりクギを刺されてしまった。

 

 その森さんが最後には「少しでもいいものにしよう、安くしようという努力は素晴らしい。評価している」と語った。多少、皮肉が込められていたかもしれないが、小池さんの努力は伝わったのではないか。私たちもそう評価したい。ただ、開催経費の上限として組織委が示した総額2兆円はコーツ東京五輪調整委員長ならずとも高過ぎる。小池さんにはもっと減らしてもらい金メダルをさしあげたい。

 

 節約しても2兆円じゃ、五輪を招致、開催できる国は限られてしまう。わが国も

2020年を最後にしなければならないかもしれない。わが国は国際イベント、公共事業になると経費、費用が水ぶくれするのはなぜか。今回の見直しはそういう面まで求めている。施設の建設や事業をただで請け負えとは言わないが、国際社会への貢献の意義とケジメを一考すべきだ。小池さんならそれができる。

 

川柳「朝囀」小池さん 早々あげる 銀メダル (誠)

2016年11月26日 (土)

むなしい馴れ合いの「強行採決」批判、もう見たくない

 採決強行、数で押し切った…年金制度改革法案の委員会可決をまた民進、共産両党と新聞、テレビがいっしょになって大騒ぎしている。法案審議は常に党の命運をかけた闘いだ。特に今回の年金改革法案は年金額を下げることを国民に求める改革だから与党としてはあまりガタビシさせないで運びたい。野党は逆に国民の反発に火をつけて次期衆院選を有利にしたいと企んでいる。どっちも必死だ。

 

必死なのは分かるが、国会は審議の場だ。それを無視して最初から「反対」「法案つぶし」を決め込んで審議のテーブルに着き、反論を繰り返すだけの野党の戦術はどうだろう。何日、何時間をかけても議論は詰まらない、審議は熟さない。日銭何億円という国会を続ける。税金の無駄づかいじゃないか。何でも反対、国会を止める…と言われた古臭い戦術だ。

 

採決は民主主義だから数の原理で動くのは仕方がない。それなら「反対」ばかりでなく、自党の描く構想や視点を与党案に押し込んで少しでも理想、理念を盛り込んでやる。与党案はここが足りない、こうすべきだ…と詰め寄るべきだ。たまには政府、与党を立ち往生させて提言を飲ませる。自党の案を提出して国民を唸らせるような場面があったっていいだろう。

 

正直、今回の改革をもってしても老後の明るさは見えてこない。若い世代の将来の年金水準も心もとない。向こう何年間、大過に陥らなければいい…という辻褄合わせの不安もある。野党が今のようなことを続けていれば、それをゆるすだけじゃないか。採決場面で「強行採決反対」「年金カット反対」のカードを掲げている野党議員の姿はポーズだ。国民はそんなこと分かってる。

 

奇しくも2015年度の政治資金収支報告書が公表された。国政選挙がなかったのによく掻き集めたものだ。国民には便利な資金集めのパーティーなんかない。ホテルのバーや高級料亭で飲んだり食ったり、使い方もいい気なもんだ。覚束ない年金の将来を案じるなら、遠慮したらどうだ。高額の議員報酬や手当を削減しようと言い出してもバチは当たらんぞ!

 

川柳「朝囀」「あり得ない」強行採決 またあった (誠)  

2016年11月25日 (金)

舌禍の萩生田官房副長官、選挙区はすぐ引き取れ!

 

こんな不良議員を国会に送り出してきた選挙区のみなさん、即刻、引き取ってください。東京24区、都内だ。国会の目と鼻の先だから連れ戻すのも簡単でしょう。国会、議員会館の荷物は後日運び出せばいい。冗談ではありません、本気です。恐らくまじめに働き、耐えて税金を納め、政治を信頼している国中の人々はみんなそう思うはずだ。

 

誰のことかって? 萩生田光一官房副長官さ。都内のシンポジウムでTPP・環太平洋経済連携協定の承認案の採決をめぐる野党の対応に「強行採決なんていうのは世の中にあり得ない。採決を強行的に邪魔する人たちがいるだけだ」「田舎のプロレスといえば怒られるが、ロープに投げたら返ってきて空手チョップで1回倒れて…みたいなやり取りの中でやっている。茶番だ」とこき下ろした。

 

立法府をバカにしている。国会を冒涜する発言だ。不謹慎だ。与野党から批判があがった。すると衆院議運委理事会で「国会審議に支障をきたすのが本意ではないので、撤回し謝罪したい」と陳謝、記者団に「私の発言で国会審議に影響を与えたとすれば、不徳の致すところだ」と語った。このやり取りに異議・疑義を唱える記者が1人もいなかったのも嘆かわしい。

 

国会審議に影響を与えたとすれば…その「すれば」っていうのは何だ。影響を与えたんです。不徳の致すところだ…その「ところだ」っていうのは何だ。何をいばっているんだ。不徳を謝罪したんなら「不徳の致すところです」じゃないのか。ことばの使い方もよく分かっていない。そんなとんでもない開き直り発言に疑問を唱えることも知らない記者たちじゃ頼りない。

 

八王子市議、東京都議を経て国会にあがってきた苦労人だと言われているが、たびたびの舌禍を考えると疑わしい。国会議員4期、政治家としてあぶらが乗りきった53歳、それも政権中枢の1人だ。お調子に乗って舌禍を繰り返し、そのたびにご本人じゃなく安倍首相が野党の空手チョップを浴びている。そのうち本当に倒れちゃうかもしれない。安倍さんがかわいそうだ。

 

川柳「朝囀」いきがって 啖呵ばかりの ヘボ芝居  (誠)  

 

2016年11月19日 (土)

うまくいったトランプ安倍会談―みっともない民進党の難くせ

 

 トランプ次期米大統領が各国首脳に先駆け安倍首相を自宅に招いて会談、信頼構築に向け有効なスタートを切ったが、それじゃあ面白くない民進党が難くせつけている。安住淳代表代行は「当選してすぐ飛んでいくというのは、朝貢外交でもやってるつもりか。私は評価しない」とムキになり、蓮舫代表も「国費で行ったのに会談内容を公表しないとは許せない」と食ってかかっている。

 

 批判はいくらしてもかまわないが幼なすぎる。少なくとも同盟国のリーダーになる人だ。大統領選の中でその同盟関係についても激変を予想させる発言を繰り返している。在日米軍駐留経費について日本の負担増に言及しており、少なくとも現行水準維持に理解を求めなければならない。沖縄の基地負担の軽減も日米合意に基づいて着実な進展を図ることにも早い理解が必要だ。

 

 次期大統領は環太平洋連携協定(TPP)からの脱退や関税の引き上げなどにも言及しており、自由貿易のルール破たんも危惧される。アジア太平洋地域の成長と安定に責任を負うているわが国としては日米が中心になる必要を次期大統領に理解してほしいところだ。政局の芽が生まれ選挙になることばかりが念頭にあって、何でも反対していればいい勢力のようにはいかない。

 

党との折り合いが懸念される次期大統領だが、内向き志向の強い共和党の姿勢に引っ張られることは避けられない。日米の首脳が信頼関係を築いて戦略的互恵の中で力を合わせていくことが重要だ。それを早期の会談を通して確認し合えたことは意義が大きい。民進党もいじけたことを言っていないで、日米双方の利益になるよう胸襟を開くべきだ。党利党略より国益じゃないか。

 

少なくとも国会議員に国益優先は当然だ。安住代表代行の「朝貢外交」発言など同意する国民は1人もいないだろう。本気でそう思っているなら早期に国会議員を辞するのがいいだろう。それこそ「協力的な責任野党」、いや「建設的な責任野党」に成長すべきだ。国際社会が次期大統領との早期会談に踏み切った安倍首相の行動を評価している時にそれを交ぜっ返して何になるのか。

 

川柳「朝囀」敵さんが うまくやるのが うとましい (誠)

2016年11月17日 (木)

高齢者自動車の死亡事故対策を首相指示、遅すぎるよ!

 

高齢者運転の自動車が引き起こす死亡事故が相次いでいることを受けて15日、政府は事故防止対策に取り組む関係閣僚会議を開き、安倍首相がとり得る対策を早急に講じるよう指示した。正直言ってやることが遅い。犠牲になった尊い命は戻ってこない。急激な高齢化で高齢ドライバーが増えるのはとっくから分かっていたじゃないか。

 

75歳以上のドライバーに対する認知機能検査を強化した改正道交法が来年3月から施行されるが、痛ましい事故はそれまで待ってはくれない。早めて実施するなどの対応は不可能ではないだろう。命の尊さを考えればつまらぬ理屈など並べていられないだろう。特にこれまでの例に見る通り、犠牲になるのは登下校中の小学生だったり買い物中の女性だったり痛ましい限りだ。

 

問題の高齢世代にかかっているわが身としても最近は新聞やテレビで高齢者事故のニュースを目にするのが怖い。自らハンドルを握って街に出るのも控えるようになってきた。車社会に慣れてしまったこともあるし、ハンドルを握れば便利で、ちょっとした用足しには欠かせない。でも、信号の確認遅れやハンドル操作のちょっとしたミスなど危ない思いをすることもある。

 

だから、早めに免許証の返納をしようとも考えたりしている。でも、車を手放した後の外出の手段を考えると不安もある。バスに乗ろうとしても1時間に1本、いや2時間に1本なんていう現状ではどうにもならない。公共交通と言いながら、利益主義でどんどん間引きされてしまった。その辺の事情を思い切って改善しない限り高齢ドライバーが街を走り回ることになる。

 

市町村が周辺住民の生活路線として自主運行バスを走らせているが、それも日中は乗客数が少ないため縮小傾向だが、マイカー返上が進めば利用者は必ず増える。周辺部に走らせるだけでなく、停留所や路線を増やし、街の中も走らせるようにすれば乗客は運転手だけなどということはないはずだ。公共交通を本来の便利で低料金の乗り物に戻してほしい。不便だから利用されないのだ。

 

川柳「朝囀」高齢の 運転者だって 生きている  (誠) 

医療、介護の負担増―また年寄りを泣かせるの?!

 別に待っていたというわけではないが、来年度から実施される医療や介護の負担増の大筋が固まった。一定額の収入を超す70歳以上は医療費の自己負担が上がり、新たに75歳の後期高齢者になる人のうち年収が低い人たちを対象に実施されていた保険料軽減の特例措置を廃止し、すでに75歳以上になっている人も向こう3年間で段階的に廃止する。

 

 厚生労働省のお役人も検討会議の学者、専門家も頭をつかい、心をくだいた結果ではない。医療にしても介護にしても足りない分をどこにシワ寄せしてつじつま合わせをするかという、小学生でもできる足し算と引き算だけだ。少子化で支える側が減ってしまっているのだから、年寄りの負担を増やすしかない。現役世代のことも考えてと言えば年寄りも納得するだろう。ただ、それだけの話だ。

 

 そう言われれば仕方がない。多少、気に入らなくても受け入れるしかない。でも、年金暮らしになった世代を狙い打ちするとはむごいじゃないか。平均2900円でスタートした介護保険料は今や平均5500円と2倍、サービスの自己負担は1割から2割に倍増した。それも一定の年収がある人は無条件だ。逆に貯えがあれば食費などの補助からは除外されてしまう。

 

 所得だって貯えだって個人が丹精努力した結果だ。それを給付や負担のモノサシにする。まじめに働いた者がそれなりに報われて当然なのに、逆に厳しい負のハードルにされてしまう。おかしな話だ。社会から健全な中間層を駆逐していく今の政治、行政の矛盾かも知れない。介護保険と「保険」を冠しているが高齢化対策という社会保障政策であり、税金で処理すべきものなのだ。

 

 その意味では、介護にしか使えないとは言うものの、税金の二重取りだともいえる。高齢化対策としての介護政策だから”特別税“としての介護保険料を最大限に有効活用することが基本だ。ヘルパーや介護士などの給与など待遇改善に目を向けマンパワー対策の強化を社会意識の改善につなげるよう努力してほしい。

 

 川柳「朝囀」トランプに 福祉の壁を 聞いてみて  (誠)  

 

2016年11月16日 (水)

大番狂わせの余波日本でも…課題先延ばしの政治危うし

 

大番狂わせは日本でも起きるぞ! 格差社会の実相に政治家は目を開け! トランプ当選の余波は日本でもおさまるどころか日に日に広がりを見せている。それも選挙という選挙は,ことごとく貧困層によって番狂わせの結果につながるという。番狂わせよりもその“お告げ”の方が怖いくらいだ。

 

米大統領選挙の予想が狂った背景はあげればきりがない。大産業集積地が景気後退の打撃で失業者が続出、その上で不法入国者によって仕事を奪われる。その遠因は既得権に守られた上流階級、企業家や政治家が社会の崩壊に何の配慮もしない。貧者は捨て置かれている。クリントンの華やかな経歴はその既得権者の象徴とされ、下層社会は投票を通して一気に”腹いせ“に出た。

 

トランプの「壁を築いて不法移民をとめる」「不法移民から仕事を取り返してやる」のひと言は下層社会にはよほど魅力的だった。つまり、傷つき病める国にとって既得権階級は夢でも憧れでもない。単なる反発、報復の対象でしかないのだ。

メディアも評論家も怒りのマグマが溜まり続けていることを無視し、もっともらしい既得権階層のうわべの話をまき散らしてきたに過ぎない。

 

 でも、そういう現象はわが国にだってすでに起きている。「自民党をぶっ壊してやる」と言って、自民党への不満層を掻き集めて”まさか“の首相就任、郵政民営化一本背負って総選挙を大勝した小泉純一郎元首相、子ども手当や最低7万円年金などバラマキ政策で子育て世代や老人層の不満を一網打尽にし、政権を奪取した元民主党の小沢一郎氏など…何も違わない。

 

 そういう社会の出現は、政治の裏切りに起因する。現在の“格差社会”をこのまま続ければ起こり得るし、政治が地方、中央を問わず”格差“の象徴となってしまっている現実は非情に危うい。そこへの不満や反発を吸収するような声が登場すれば、トランプ現象はどこでも生まれる。目の前の課題と向き合わず、先延ばしを続けている政治への警鐘であることは確かだ。

 

 川柳「朝囀」トランプを 演じたいけど 度胸なし (誠)

2016年11月 9日 (水)

勝ったのはトランプじゃなく共和党だよ―間違うな!

 

 大方の予想、いや期待を裏切って共和党のトランプ候補が接戦を制した。アメリカ初の女性大統領誕生の夢は実らなかった。結論的に言えばトランプ氏、クリントン氏ともに地盤州の優劣を大きく損なうことなく固めた戦いで、トランプ氏は乱暴な発言や過去の舌禍に対する批判が致命的失点にならなかった。逆にそれを決定的なダメージとできなかったクリントン氏の差で終わった。

 

 歴史的に支持基盤が州ごとに共和党、民主党の間で確立してきたアメリカではそれを打ち砕いて雌雄を決するには、余程決定的な争点があるか、候補者の魅力や力量がカギになる。2人の候補者にその雌雄を決する魅力があるとは思えない。選挙戦を通して「魅力に欠けた候補者同士の戦い」という折紙がつけられ、有権者は「どっちにも票を入れたいとは思わない」と公言してきた。

 

大統領夫人、上院議員、国務長官と言ったクリントン氏の豊富な経験は大きな力のはずだ。実業家としてのトランプ氏の経験と実績も疲弊しきった産業界を見れば何よりの頼りがいに違いない。しかし、クリントン氏の豊富な政治経験は、その長い経験ゆえに実行力の乏しさのあかしと受け止められた。トランプ氏の政治経験のなさは、逆にしがらみなく改革に挑戦できる実行力と期待を集めたのだ。

 

着実に白人労働者票を固めていったトランプ氏。暮らしの苦境から叫びをあげる困窮層、特に絶望の淵から這い上がろうともがく若年層にこれといって希望を与えるような政策を提示できないクリントン氏。その叫びも戦いも無理やり実績を売り込んだ戦いでしかなかった。守りだ。選挙に守りは致命傷だ。不法移民から仕事を取り返してやる―そう叫ぶトランプ氏の方が余程頼もしい。

 

クリントン氏優勢、クリントン氏有力―との報道を展開してきた日本のメディアはどこを見てそう断じたのか。トランプ氏の極端な発言や過去の言動に惑わされたのではないか。生きるか死ぬかをかけて「一票」を投じる人々の切羽詰まった心情を汲み取りそこなったのではないか。確かにトランプ氏はちょっぴり言葉のお行儀がわるい。でも、お行儀のわるい政治家はいくらもいる。

 

川柳「朝囀」リンカーン ホッと胸を 撫でている  (誠)

 

2016年11月 8日 (火)

政党政治に期待できる―日本だってわずか15%だ

 自分の国では民主主義が機能していると考えている人は、日本では半数に満たないということが民間調査機関の調査で明らかになったそうだ。そんなに驚くような数字ではないが、機能していないと思われる理由を聞くと心おだやかではいられない。日本では「選挙に勝つことが自己目的となり、政治が課題に真剣に向かい合っていない」というのだ。

 

 政党に期待できるか―という質問に対する肯定的な回答はわずか15%、6人に1人にも満たないというのだ。新聞記者の生涯の大半を政治記者として過ごしたわが身は一体何だったんだろう。そんな情けない思いになってしまう。選挙に落ちればただの人…といわれるように政治家は選挙に勝たなければ話にならない。だから選挙に当選することがまず大切だ。

 

 でも、それだけにかまけているようじゃあ選挙屋だ。政治に求められている課題にキチッと向かい合って、社会に活力を持たせ、人々に幸せ健康、安全安心をもたらすようでなければ価値がない。政治家はそうあるべく努めるよう誰もが働きかけていかなければならないし、政治記者たる者は言論をもってそれを後押しする。時には政治家を叱るようでなければならない。

 

 それをやっているかと問われたら「もちろん」と答えられるか。選挙の戦略や党略にばかり関心を寄せ、当落にばかり目を向けた報道を続けてきたではないか。事前の優劣予想や優劣比較は政治家たちを選挙に駆り立てるばかりで、政治課題を考えさせることにはつながらないのではないか。生涯に80回、90回ある選挙をそんな調子で煽り立てれば選挙が自己目的化するのは当然だ。

 

 政治課題の重要さや深刻さをすべて実感することは無理だとしても、それをわがことと受け止める心のしなやかさと想像力は大切だ。それは自ら育むものだ。ボーとしていては育たない。それは政治家だけでなく政治の監視人である記者自身も常に心しなければならない。政治にあびせられる批判は同時に自分たちに対するものだと新聞人は受け止めないといけない。

 

 川柳「朝囀」永田町 本業分からん 人のまち (誠)

 

2016年11月 4日 (金)

万引き非行の濡れ衣が引き金―広島中3自殺第三者委報告

 

 遠い広島で起きた悲劇だが、よそ事では済ませられない。昨年12月広島県府中町立府中緑ヶ丘中3年の男子生徒(15)が間違った非行記録で志望校への推薦を断たれたことを悲観して自殺した。有識者でつくった第三者委員会は事実誤認に基づいた進路指導による悲劇と結論付け町教委に報告した。

 

 むごい話だ。男子生徒は担任から「万引き非行歴があるから志望校への推薦はできない」と告げられ、両親を交えた三者懇談を欠席し自宅で自殺した。その万引き非行は別の生徒の行為だったことが生徒指導会議で判明していたにもかかわらず、学校のデータは修正もされず、この男子生徒の非行歴として放置されていた。このため担任も男子生徒の非行歴と信じて指導に使っていた。

 

 推薦受験審査には致命的な万引き非行だ。別の生徒の非行歴だと分かってからも訂正、修正をしてこなかったとはひどい。口を開けば生徒一人ひとりの個性を大切になんて言うのに肝心なところでは無頓着なのだ。やさしく人格を育む教育の場じゃなく絶望の墓場じゃないか。男子生徒が自殺するなどとは思わなかっただろうが、そこまで細やかな気配りをしなければ役割を果たせないのが教師なのだ。

 

 ぼくは万引きなんかしていません―男子生徒にそういって頑張ってほしかったと思うが、男子生徒は「いくら言っても聞いてもらえない」とこぼしていたという話もある。第三者委員会が指摘しているように担任と生徒の間に信頼関係が十分に育っていなかったと考えざるを得ない。悲劇を繰り返さない―何度そう繰り返そうとも男子生徒はかえって来ない。

 

 川柳「朝囀」悲しきは 若きいのちの 消ゆる日々 (誠)  

2016年11月 3日 (木)

山本農水相の失言ではしゃぎ回るテレビ

 

  なんで農水相は舌禍を繰り返す…。ゆるみどころじゃない、たるみ切ってるよ。きょうも朝からテレビが山本有二農水相(64)の失言を取り上げて賑やかにやっている。嬉しくてたまらないとでもいうようなはしゃぎようだ。自分たちは何ひとつ問題はないような騒ぎようなのは気になる。

 

 だって山本農水相の失言はいずれも同僚議員のパーティーに招かれ、それを盛り上げる立場でお祝いのあいさつをした中でのことだ。つまり、身内の前で、しかも大臣としておしゃべりをする。どうしたってお調子に乗ってしまうだろう。おもしろおかしければいいんだと、つい、羽目を外してしまう。そのおもしろおかしければいい…というのはテレビが毎日のようにやってる。

 

 山本農水相は、多分、この笑いを取るのがお祝いあいさつのミソだと勘違いしてしまったのだろう。パーティー会場をお笑い番組のステージと間違えちゃったのだ。こともあろう舌禍のデパートみたいな森喜朗元首相から「人のパーティーで冗談を言うな」と注意されていたから、あいさつに立ったら、はからずも口をついて冗談が飛び出しちゃったのだろう。

 

 あまり気にしていると、それを大事な時にやってしまう…ありがちなことだ。謝れば済むというのが政界の常識だとはいえ、ことは安倍政権の最重要課題のTPP承認案の審議にかかる重大場面だ。謝れば済むような場面ではない。同じ過ちを繰り返す、それも国会審議をちゃかすというお粗末さ。どう見ても国会議員の資質に欠ける。打開の道は辞任しかないだろう。

 

 

 川柳「朝囀」失言と お詫びの連鎖 お互いさま  (誠) 

2016年11月 2日 (水)

山本農水相、冗談も休み休み言ってくださいよ

 

 この程度の人物が国会議員、それも大臣をやってる。まじめに働くのも嫌になっちゃうな。こんな輩のために税金を納めるのかと思うと腹が立ってくる。こういう人が政治家然として威張っているんだ。こんな政治家が決めたことを何も知らないで汗水たらしてやってる俺たちは何なんだ。

 

 誰のことかって? 山本有二農水大臣(64)のことだよ。先月18日、衆院議運委員長のパーティーで「強行採決するかどうか議運委員長が決める」ってTPP承認案について舌禍、国会審議をとめた。野党の批判を受けて発言を撤回し、謝罪したばかり。何とか審議再開となったが、1日夜またしても自民党議員パーティーに顔を出し「こないだ冗談を言ったら、クビになりそうになった…」とやった。

 

 最初の舌禍の後、森喜朗元首相に「人のパーティーに行って冗談を言うな」と注意されたことを紹介したついでの舌禍だった。2日に採決が予定されていたが、野党はたび重なる舌禍にカンカン、「採決に応ずべきではない」と反発し国会審議はとまったままだ。山本大臣からの釈明に菅官房長官は「微妙な時期だから気をつけて…」と注意したが「辞任するような話ではない」とこっちも口がすべった。

 

 それこそ冗談でしょ。2度も舌禍で国会をとめるなんて論外だ。辞任が当然じゃないか。その判断ができないようじゃ、官房長官も辞めた方がいい。時の大臣だからパーティーでひと言お祝いを求められる。つい、いい気持になって口がすべっちゃうのだろうか。それとも元々口元のチャックがゆるい人なのかもしれない。当選9回…ただ長いだけじゃ困るな。選挙区のみなさん、考えてくださいよ。

 

 川柳「朝囀」またしても ゆるみましたか 舌の根が  (誠)

« 2016年10月 | トップページ | 2016年12月 »

2019年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

最近のトラックバック

無料ブログはココログ