小田原市の生活保護なめんなジャンパー批判浴びる
小田原市の生活保護を担当する職員らが「生活保護(を)なめんな」などの文字をプリントしたジャンパーを着用して職務にあたっていたことが批判をあびている。ジャンパーの製作、着用は2007年からだというから、10年間も着用されてきたのがなぜ今ごろになって騒ぎになったんだろう。市民の批判は押さえこまれてきたのだろうか。
このジャンパー製作には不幸な事件が絡んでいる。2007年に生活保護費の給付を打ち切られた60代男性が市職員3人をカッターナイフで負傷させるという事件があった。当時の生活保護担当の職員たちが生活保護の不正受給を許さないというメッセージを盛り込み、ジャンパーを作ったというのだ。「悪を断つ」という思いを込めて「SHAT悪」という文字がプリントされたという。
事件を顧みて自分たちの仕事への正しい理解を呼び掛ける必要や生活保護行政への意識を刷新したいという思いが強まったからだ。不正受給を許さない。不正には厳しく立ち向かおう。そういう強い思いがジャンパーや行き過ぎと取られる表現になったのだろう。ジャンパーを着用して生活保護受給家庭を訪問したことなどもあり、配慮を欠いていると受け止められたのだろう。
生活保護を担当する職場は役所の中でもストレスが生じやすいから、担当を嫌う空気がある。事件の後でそんな空気が特に強まった。そんな後ろ向きではいけない、福祉行政を後退させるな…と市役所内部に対しても「生活保護行政を軽んじてはいけない」という思いを伝えたかったという。つらい福祉行政をめぐる正直な思いも考慮してやらなければならない。ひとごとではない話だ。
川柳「朝囀」正義には まごころ通じぬ こともある (誠)
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コメント
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この件に当時、関わったものです。大きな問題となり、全国の受給者の方々、市民の方々、職員等々多大なるご迷惑をおかけしており、申し訳なく思っています。まず本件について、深くお詫び申し上げます。
文章に関しては、私が関わっています。報道されているとおり、本文は「不正」受給に関するものです。ただ英文の訳し方に関しては、テレビ等で報道されている解釈と違う点があり、関わった職員として気になっております。
問題の文は、冒頭、We are the justice,must be justiceです。これがテレビ等で「我々は正義であり~」と訳されてしまっています。しかしながら、当時の私の想いとしては、「我々は公正であり、公正でなければならない(公務員である故)」との意味で作文しており、報道では、「我々は正義だ。~」などと報道されてしまっていますが、公務員の原則である公正、公平の意味でjusticeを用いています。後文で用いたinjustice「不正」との対比でもjusticeが適当だと思いました。拙い英文なのですが、「正義」と「公正」ですと受け取り方が異なるかと思います。少しでも誤解が解ければと思います。
私自身、深く反省しております。何より生活保護を受給されている方、小田原市民、懸命に働かれている職員の方々に多大なるご迷惑をおかけしている現状。やりきれない想いです。この一文が問題の論点ではないということも重々承知しておりますが、少しでも誤解を解くことがないことができないかと考え、コメントをさせていただきました。 なお、一部ジャンパーは公費ではとの憶測も出ておりますが、完全に自費購入です。
現場の職員は熱い想いで毎夜遅くまで働いています。今回の件、彼らは経緯や文章の深い意味を知らずに着ていたのです。
このコメントの件については、組織の了解を一切取っていません。注意を受けることも覚悟の上です。それでも構いません。
投稿: | 2017年1月21日 (土) 06時18分