思考力が課題―思考力怪しい大人がよく言うよ。学力調査報道
全国学力調査の結果を伝える29日朝の新聞各紙を見て思わず笑っちゃった。「小中、思考力なお課題」―まずびっくりしたのはこの見出しだ。政治家も役人も市井の衆人も、そして新聞人も、子どもたちの思考力をとやかく言えるのか。失言、舌禍が絶えない政治家の思考力は大丈夫なのか。それを評論、批判する新聞人はえらそうにきれいごとばっかり書いているじゃないか。
もう一つびっくりなのは紙面のあちこちで教育長や教育評論家、それに知事や市町村長が「その成績に一喜一憂することがないように…」と言っていることだ。その言葉の端々に「一喜一憂」がこぼれている。「一喜一憂とはどんな意味か書け」なんていう問題を出したら、子どもたちは「私たちの学校の校長先生のように学力調査の成績で言葉が変わること」―なんていう答えばかりだろう。
まだある。「学力調査は決して学力競争ではありません」と文科省が結果発表で言ってることだ。正直じゃないねえ。学力をしっかり映した調査ですと言えばいいじゃないか。それならなぜ「正答率のコンマ以下の数字は学力差を反映しない」などとわざわざ煽るようなことを言うんですか、文科省殿。過去の問題を利用して1年がかりで特訓している学校もあるじゃないか。
子どもたち,特に高校入試を控えた中3は学力調査の結果が入試内申書に響くのではないかとビクビクしているよ。記述問題は苦手のようだ。大学新入試では重視されるのに…。部活も2時間以上組は成績が芳しくない。そんな見出しや識者談話で埋め尽くされた新聞記事ばっかりじゃ、子どもたちはつらいだろう。毎年数10億円もの税金をつかって子どもたちをいじめるんですか? 文科大臣殿。
川柳「朝囀」点数を 競ってきたこと つい忘れ (誠)
2017・8・29
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